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== システム概要 ==
== システム概要 ==
=== MediaWikiで多人数による教材作成システム ===
=== MediaWikiで多人数による教材作成システム ===
Wikipediaで使われるシステムとして有名なMediaWikiですが、複数の教員による教材編纂にも非常に有効です。教育用のシステムとしては、小テストを含められないのが大きな欠点でしたが、[[FirstStepGift]]拡張機能により、Moodleで一般に使われる問題形式のサポートを実現しています。
Wikipediaで使われるシステムとして有名なMediaWikiですが、複数の教員による教材編纂にも非常に有効です。教育用のシステムとしては、小テストを含められないのが大きな欠点でしたが、[[Help:FirstStepGift|FirstStepGift]]拡張機能により、Moodleで一般に使われる問題形式のサポートを実現しています。


=== Moodle - MediaWiki 連携 ===
=== Moodle - MediaWiki 連携 ===
MediaWiki単体では、学習の進捗管理等を行うことは出来ません。作成した教材をLMS(学習管理システム)で利用するために、対応形式でエクスポートする必要があります。[[FirstStepExport]]拡張機能は、下記の形式によるエクスポートに対応しています。
MediaWiki単体では、学習の進捗管理等を行うことは出来ません。作成した教材をLMS(学習管理システム)で利用するために、対応形式でエクスポートする必要があります。[[Help:FirstStepExport|FirstStepExport]]拡張機能は、下記の形式によるエクスポートに対応しています。
* GIFT形式 : Moodleで一般的な小問題の形式
* GIFT形式 : Moodleで一般的な小問題の形式
* HTML形式 : WEBブラウザでそのまま閲覧可能な形式。教材テキストを含められます。Moodleでも手動で取り込む事が可能
* HTML形式 : WEBブラウザでそのまま閲覧可能な形式。教材テキストを含められます。Moodleでも手動で取り込む事が可能
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=== 教材セットのエクスポート ===
=== 教材セットのエクスポート ===
作成された教材セットは、いくつかの形式でエクスポートすることができます( [[FirstStepExport]]拡張機能 )。教材セットに含まれる教材ユニットは、
作成された教材セットは、いくつかの形式でエクスポートすることができます( [[Help:FirstStepExport|FirstStepExport]]拡張機能 )。教材セットに含まれる教材ユニットは、
* GIFT形式 : 小テストのみ
* GIFT形式 : 小テストのみ
* HTML形式 : テキストと小テスト (HTMLおよび、画像などのメディアファイルを含む)
* HTML形式 : テキストと小テスト (HTMLおよび、画像などのメディアファイルを含む)

2011年3月26日 (土) 21:34時点における版

FirstStepシステムは、

  • 教材作成の基盤 : MediaWiki
  • 学習管理の基盤 : Moodle

という2つのオープンソース資産を活用したシステムとなっています。このページでは、システム概要から利用シナリオまでを説明します。

システム概要

MediaWikiで多人数による教材作成システム

Wikipediaで使われるシステムとして有名なMediaWikiですが、複数の教員による教材編纂にも非常に有効です。教育用のシステムとしては、小テストを含められないのが大きな欠点でしたが、FirstStepGift拡張機能により、Moodleで一般に使われる問題形式のサポートを実現しています。

Moodle - MediaWiki 連携

MediaWiki単体では、学習の進捗管理等を行うことは出来ません。作成した教材をLMS(学習管理システム)で利用するために、対応形式でエクスポートする必要があります。FirstStepExport拡張機能は、下記の形式によるエクスポートに対応しています。

  • GIFT形式 : Moodleで一般的な小問題の形式
  • HTML形式 : WEBブラウザでそのまま閲覧可能な形式。教材テキストを含められます。Moodleでも手動で取り込む事が可能
  • コースアーカイブ形式 : Moodleでコース情報のバックアップに利用する形式


利用のシナリオ(1) - 教材作成

サーバとプログラムのセットアップ(Help:セットアップ)をした後、システムの利用を開始します。本システムにおいて、MediaWikiは、

  1. 教材作成プラットフォーム
  2. 学習サイト・医学事典サイト

の2つの側面を持ちます。

教材ユニット

基本的に、Wikiの1ページを教材の1ユニットと考え、Wiki上でのページ追加は教材に1ユニット追加することに相当します。教材の1ユニットには、Wiki記法によるテキスト(画像・動画を含む)と、GIFT記法による小テストを含むことができます。

右図のように上部にテキスト、下部に小テストというのが、教材ユニットの基本構成となります。

(以後「教材ユニット」と書いた場合、このテキストと小テストを合わせたものを指すこととします)

教材の階層設定

教材にはMediaWikiのカテゴリー機能を使って、階層を付けるものとします。基本的には、MediaWikiの一般的な使用法と同じですが、教材の内容に即して説明します。

例えば、「特殊投射系」教材ユニットであれば、[[Category:視床]] と記述することで、それが「視床」カテゴリー(Category:視床)に属する説明であることを意味します。

また、カテゴリーの階層は別途設定する必要があります。神経系>中枢神経系>脳>視床 という階層を表すには、以下のように各カテゴリーを作成した上で、上位のカテゴリーに属するよう入れ子に設定することになります。

  • Category:神経系
    • Category:中枢神経系
      • Category:脳
        • Category:視床

※注意点として、カテゴリーは順序を持たないため、教材ユニットの並び順は階層構造と別に指定する必要があります。その方法については後述します。

教材ユニットの独立性と、提示順序

教材ユニットはユーザによって、必要なものを組合わせて使うことが想定されるため、1ユニット毎にある程度の独立性が求められます。また、組合せた場合に、章立てが変わる必要があるためタイトルに章番号を含んではならない点に注意して下さい。医学事典の1項目のように、特定の事柄について述べていることが望ましいです。

このようにすることで、ユーザは必要な教材のみを含む「目次ページ」(後述)を作成して、大量の教材の中から自分用、あるいは自分の生徒用の「教材セット」を作ることが可能になります。

また、流れの中で説明することも必要であり、標準的な体系に沿った提示順序を想定しておくことが重要となります。全項目が記載された全体目次がこれにあたり、次のようなものとなります。非常に長大になるため一部を抜粋した想定で、下記記載します。

全体目次

 [[Category:公式教材セット]]
 # 概論
 ## イントロダクション
 ..省略..
 # 神経系
 ## 総論(神経系)
 ### 全体像(神経系)
 #### [[神経系の役割]]
 #### [[脳のユニークな位置づけ]]
 ..省略..
 ## 中枢神経系
 ### 脊髄
 .. 省略 ..
 ### 脳
 #### 延髄
 #### 橋
 #### 中脳
 #### 視床下部
 #### 視床
 ##### [[視床の分類と機能]]
 ##### [[特殊投射系]]
 ##### [[非特殊投射系]]
 ####小脳
 .. 省略 ..

教材セット(目次ページ)の作成

複数の教材ユニットをまとめたものを、教材セットと呼ぶこととします。教材セットは、前述の「全体目次」のように目次ページによって作成することができます。

いくつかの、公式教材セットの作成が予定されています。次の例ように対象別・分野別のセットが検討中です。

  • 対象別:「医学生向け」「コメディカル学生向け」「高校生向け」など
  • 分野別:「中枢神経系集中コース」など


教材セットのエクスポート

作成された教材セットは、いくつかの形式でエクスポートすることができます( FirstStepExport拡張機能 )。教材セットに含まれる教材ユニットは、

  • GIFT形式 : 小テストのみ
  • HTML形式 : テキストと小テスト (HTMLおよび、画像などのメディアファイルを含む)
  • コースアーカイブ形式 : コース設定を含む形で、小テストとHTML形式の教材の両方

の形でエクスポートされます。状況に応じて、必要な形式でエクスポートしてください。

教材セットをMoodleへインポート

エクスポートされた教材セットは、標準の方法でMoodleに取り込むことが可能です。


利用のシナリオ(2) - 教材公開

本件では、学習進捗管理システムとしてMoodleとの併用を想定していますが、進捗管理が必要ない場合、MediaWikiの公開機能も利用可能です。MediaWikiで構成されたサイトを訪れたユーザは、各種の教材セットのページを閲覧可能です。ユーザは指定された順序に従いテキストを読み進めて行き、小テストを通じて理解を深めて行くことができます。

また、MediaWikiの本来的な利用方法として、医学事典として本教材を利用することも可能です。