循環器系/心臓/心室の壁、筋/心電図/第7章:実際の心電図/期外収縮
心室性の期外収縮があると、高さも幅も大きな異常波が出現し、次の正常心拍が遅れる。
所見
P波: | 高さ、幅が3mm以内であり、正常と思われる。 |
PQ(R)間隔: | 3mm-5mmの範囲内にあり、正常である。 |
Q波: | aVR、第III誘導のみに「大きなQ波」はあるが、他にはなく、「有意のQ波」など明らかな異常所見はない。 |
QRS波/心拍数: | 毎分50拍くらい。 |
QRS波/リズム: | 不規則的である.間にみとめられる異常波は、幅が,他の波と比べて広い。また,高さは,他の波と比べて高い。すなわち、この異常波は心室由来と思われ、刺激伝導系に由来する波と思われない。 |
QRS波/形: | 明らかなQRS波の形の異常所見はみとめられない。 |
QRS波/幅: | QRS波の幅は正常上限の3mm以内であり、明らかな異常所見はない。 |
QRS波/高さ: | 第I誘導のR波の高さは正常上限の11mm以内であり、明らかな異常所見はない。 |
QRS波/電気軸: | 60度くらいであり、明らかな軸偏位はみとめられない。(第I誘導で+5/-2mm,aVF誘導で+8/-0mmと判断) |
QRS波/移行帯: | V3誘導とV4誘導との間であり、正常である。 |
ST部分: | 明らかなST低下など、明らかな異常所見はない。 |
T波: | 第I、第II誘導、V4-V6誘導で陽性であり、明らかな異常所見はない。 |
Challenge Quiz
下記の心電図でもっとも多い波では、P波は 高さ、幅が3mm以内であり、正常と思われる。 不規則であり、高さ、幅など測定不能。 高さ、幅が3mmを超え、心房肥大が考えれる。
下記の心電図でもっとも多い波では、PQ(R)間隔は 測定不能である。 常に3mm以下で短縮している。 3mm-5mmの範囲内にあり、正常である。 5mm以内で正常範囲のところも、5mm以上で延長しているところもある。 常に5mm以上で延長している。
下記の心電図でもっとも多い波では、Q波に関して、 aVR、第III誘導のみに「大きなQ波」はあるが、他にはなく、「有意のQ波」など明らかな異常所見はない。 V1-V4に「大きなQ波」があり、 「有意のQ波」と思われる。V1-V6誘導は前壁に対応する誘導であり、前壁梗塞が考えられる。 II、III、aVF誘導に「大きなQ波」があり、 「有意のQ波」と思われる。II、III、aVF誘導は下壁に対応する誘導であり、下壁梗塞が考えられる。 I、aVL、V5、V6誘導に「大きなQ波」があり、 「有意のQ波」と思われる。I、aVL、V6誘導は側壁に対応する誘導であり、 側壁梗塞が考えられる。
下記の心電図でもっとも多い波では、心拍数に関して、 毎分45拍くらい。 毎分50拍くらい。 毎分60拍くらい。 毎分70拍くらい。 毎分85拍くらい。 毎分100拍くらい。
下記の心電図でもっとも多い波では、QRS波のリズムに関して、 規則的である 不規則的である 。間にみとめられる異常波は、幅が、他の波と比べて 狭い 同じくらいである 広い 。また、高さは、他の波と比べて 低い 同じくらいである 高い 。すなわち、この異常波は 心房 心室 由来と思われ、刺激伝導系に由来する波と 思われない 思われる 。
下記の心電図でもっとも多い波では、QRS波の幅に関して、 QRS波の幅は正常上限の3mm以内であり、明らかな異常所見はない。 QRS波の幅が3 mmを超えていて、完全脚ブロック、および/または副伝導路が考えられる。
下記の心電図でもっとも多い波では、QRS波の形に関して、 明らかなQRS波の形の異常所見はみとめられない。 V1、V2誘導でR波が2峰性であり、右脚ブロックが考えられる。 V5、V6誘導でR波が2峰性であり、左脚ブロックが考えられる。 「デルタ波」がみとめられ、WPW症候群が考えられる。
下記の心電図でもっとも多い波では、QRS波の高さに関して、 第I誘導のR波の高さは正常上限の11mm以内であり、明らかな異常所見はない。 第I誘導のR波の高さが11mmを超えていて、左室肥大が考えられる。
下記の心電図でもっとも多い波では、電気軸に関して、 QRS波に形の異常などがあり、判定しにくい。 -50度くらいであり、左軸偏位が考えられる。 -45度くらいであり、左軸偏位が考えられる。 -40度くらいであり、左軸偏位が考えられる。 -30度くらいであり、明らかな軸偏位はみとめられない。 -10度くらいであり、明らかな軸偏位はみとめられない。 0度くらいであり、明らかな軸偏位はみとめられない。 10度くらいであり、明らかな軸偏位はみとめられない。 30度くらいであり、明らかな軸偏位はみとめられない。 40度くらいであり、明らかな軸偏位はみとめられない。 45度くらいであり、明らかな軸偏位はみとめられない。 50度くらいであり、明らかな軸偏位はみとめられない。 60度くらいであり、明らかな軸偏位はみとめられない。 80度くらいであり、明らかな軸偏位はみとめられない。 90度くらいであり、明らかな軸偏位はみとめられない。 100度くらいであり、明らかな軸偏位はみとめられない。 120度くらいであり、右軸偏位が考えられる。 130度くらいであり、右軸偏位が考えられる。 135度くらいであり、右軸偏位が考えられる。 140度くらいであり、右軸偏位が考えられる。 150度くらいであり、右軸偏位が考えられる。 170度くらいであり、右軸偏位が考えられる。 180度くらいであり、右軸偏位が考えられる。 190度くらいであり、右軸偏位が考えられる。 210度くらいであり、右軸偏位が考えられる。 225度くらいであり、右軸偏位が考えられる。
下記の心電図でもっとも多い波では、移行帯に関して、 QRS波に形の異常などがあり、判定しにくい。 V1付近であり、異常である。 V1誘導とV2誘導との間であり、異常である。 V2付近であり、正常である。 V2誘導とV3誘導との間であり、正常である。 V3付近であり、正常である。 V3誘導とV4誘導との間であり、正常である。 V4付近であり、正常である。 V4誘導とV5誘導との間であり、正常である。 V5付近であり、正常である。 V5誘導とV6誘導との間であり、異常である。 V6付近であり、異常である。
下記の心電図でもっとも多い波では、ST部分に関して、 明らかなST低下など、明らかな異常所見はない。 ST低下がみとめられ、虚血が疑われる。
下記の心電図でもっとも多い波では、T波に関して、 第I、第II誘導、V4-V6誘導で陽性であり、明らかな異常所見はない。 第I、第II誘導、V4-V6誘導に陰性T波があり、虚血が疑われる。