内分泌系/下垂体後葉ホルモン/バゾプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)/病態生理学/尿崩症/中枢性尿崩症(2013年版)
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POINT!
中枢性尿崩症の主病態は、下垂体からのバゾプレッシン、抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone (ADH)の分泌、血中濃度の低下である。 |
ADH分泌調節_まとめと 負のフィードバックの異常_ 「原因」が少なすぎる病態 と を理解してから勉強しよう。
中枢性尿崩症の主病態は、下垂体からのバゾプレッシン、抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone (ADH)の分泌、血中濃度の低下です。これにより、水チャンネルの数が減少します。そのため、尿細管に残る水分が多くなり、尿の浸透圧は減少し、尿量が増大します。血漿の水分は少なくなり、血漿浸透圧は増大します。すなわち、発汗などしていないのに脱水状態になってしまうのです。また、水をいっぱい飲んだわけではないのに、尿量が多くなってしまうのです。
血漿浸透圧の上昇は、血漿浸透圧低下という「結果」が少ない状態であり、負のフィードバックでは、「原因」である、下垂体からのバゾプレッシン、抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone (ADH)の分泌、血中濃度を多くしようとします。
しかし、下垂体からの分泌低下が主病態であるため、負のフィードバックは働きません。これは、うれしくありません。
Challenge Quiz
1.
中枢性尿崩症では、尿細管における水チャンネルの数、水分再吸収量は 増大 減少 している。
2.
中枢性尿崩症では、 発汗 尿量増大 により脱水する。
3.
中枢性尿崩症では、尿量は飲水に より よらず 増大する。
4.
中枢性尿崩症では、尿浸透圧は 上昇 低下 する。
5.
中枢性尿崩症では、血漿浸透圧は 上昇 低下 する。
6.
中枢性尿崩症の主病態(変動)は 大量飲水 大量発汗 ADH分泌の異常亢進 ADH分泌の異常低下 水チャンネル数の異常増大 水チャンネル数の異常低下 である。