アデノシン三リン酸(ATP)

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ATPと細胞活動

筋の収縮など、細胞が活動に利用するエネルギーは、アデノシン三リン酸 Adenosine Tri-Phosphate (ATP) の中のエネルギーである。

・緑はアデノシン三リン酸 Adenosine Tri-Phosphate (ATP) を表しています。栄養素と同様、大きく、炭素原子やリン酸などの集合体、化合物です。また、栄養素と同様、物質の中にエネルギー(E)があります。

・赤い矢印は、ATPの中のエネルギーが筋タンパクの収縮に使われたことを表しています。


チャレンジクイズ <quiz display=simple> {筋細胞内のアクチン・ミオシンが、実際に利用する高エネルギー物質は、 |type="()"} - ADP - ブドウ糖 + ADP ^^である。

{アデノシン三リン酸(ATP)は、血液から筋細胞に供給される高エネルギー物質である。 |type="()"} - 正 + 誤

{ATPは、細胞が外部から取り込み、エネルギー源としている物質である。 |type="()"} - 正 + 誤

{筋収縮には、ATPの |type="()"} + 化学的エネルギー - 分子の一部 ^^が必要である。 </quiz>


リン酸結合

・ATPは名前のとおり、アデノシンにリン酸(P)が三つ直線的に結合した構造をしています。

・筋収縮などの活動に、ATPのエネルギーが利用されます(赤い矢印)。このとき、リン酸の結合がはずれます。その結果、アデノシンにリン酸が二つ結合したアデノシン二リン酸 Adenosine Di-Phosphate (ADP) と、1つのリン酸(P)とが別々に残ります。(緑の矢印)。

・赤い矢印は、前述のごとく、全エネルギーの動きを表すわけではありません!アデノシン二リン酸 Adenosine Di-Phosphate (ADP) にもリン酸結合があり、エネルギーはあります。単純にするため、細胞活動に使われるエネルギーの動きだけを図示しています。


チャレンジクイズ <quiz display=simple> {アデノシン三リン酸 adenosine tri-phosphate (ATP)に含まれる化学的エネルギーは、ADPより |type="()"} - 少ない + 多い

{ATP → ADP + P の反応の際、細胞活動に利用できる化学的エネルギーは |type="()"} - 蓄積 + 放出 ^^される。

{ATP → ADP + P の反応は、 |type="()"} + 加水分解 - リン酸化反応 ^^である。

{アデノシン三リン酸 adenosine tri-phosphate (ATP)の |type="()"} + リン酸 - アデノシン ^^の結合に化学的エネルギーが多い。 </quiz>


ATPの合成

・アデノシン二リン酸(ADP)とリン酸(P)とを合わせただけでは、アデノシン三リン酸(ATP)はできません。リン酸を結合させるために、エネルギーが必要だからです。

・そのエネルギーこそが、栄養素が分解されて放出されるエネルギーなのです。栄養素からATPへの赤い矢印は、栄養素が分解されて放出したエネルギーが、ATP合成に使われていることを表します。

・前述の通り、ATPを合成するために必要な原子は、栄養素からは来ません。移行するのはエネルギーだけです。青い矢印は、栄養素の中にあったすべての原子の流れを表します。 各物質内のエネルギー量を数値(kcal/mol)で示します。赤い矢印は、すべてのエネルギーの流れを表すわけではありません。1molのアデノシン三リン酸を合成するためには、12 (36-24) kcalのエネルギーが必要であり、そのためには、18kcalのエネルギーを含む量の栄養素が必要です。ATPに移行しないエネルギー(6 kcal)は熱になります。


チャレンジクイズ <quiz display=simple> {ATPと「ATPの部品」とでは、 |type="()"} - 後者 + 前者 ^^の方が化学的エネルギーが多い。

{ATP合成に使われるエネルギーは、 |type="()"} + 栄養素の化学的エネルギー - 筋の運動エネルギー ^^である。

{ATP合成に必要な原子は、 |type="()"} - 栄養素 + 「ATPの部品」 </quiz>