一歩一歩学ぶ生命科学
POINT!


血圧は、水分を血管から血管(組織)へ移動させる方向に作用します。膠質浸透圧は水分を血管から血管へ移動させる作用があります。

毛細血管動脈側の血圧(動脈圧)の作用は、膠質浸透圧の作用より強いので、総和では水分は血管外に移動します。1日約20Lです。これにより、間質液(組織液)が供給されます。当然、水分だけではなく、酸素や栄養素なども一緒に供給されます。

毛細血管静脈側では血圧(静脈圧)は低くなります。膠質浸透圧はほとんど不変ですので、作用は血圧よりも強くなります。総和としては、水分は血管内に移動します。これにより、間質(組織)に流入した水分の約85%は静脈内に流出します。

残りの約15%はリンパ管へ流出します。1日約3Lです。

組織の細胞でエネルギー代謝などの生命活動により生成した代謝産物(二酸化炭素、乳酸、アンモニアなどの老廃物)も静脈、リンパ管へ流出します。

Challenge Quiz

1.

毛細血管動脈側では、 血圧 膠質浸透圧 が他方選択肢よりも作用が強く、水分は血管 外から内へ 内から外へ 移動する。

2.

毛細血管静脈側では、 血圧 膠質浸透圧 が他方選択肢よりも作用が強く、水分は血管 外から内へ 内から外へ 移動する。

3.

毛細血管動脈側から間質(組織)へ流入した水分のうち、約 1% 15% 50% 85% 99% がリンパ管へ流出する。