人の体内に侵入したバイ菌は、非自己と識別され、種類が違っても同様に好中球に貪食される。 |
血液中の好中球(という白血球)は体内で「バイ菌国からだから非自己」と認識した細胞、物質を貪食します。貪食とは、細胞内に取り込んで消化してしまう作用です。
これも皮膚(の角質層)と同様、非自己(異物)であれば、相手を特定しない、画一的な(どの非自己でも同じ)対応です。「画一的」「相手を特定しない」とは、好中球は箱型細菌を「バイ菌国からだから非自己」と識別して貪食するのであり、「箱型細菌と言う非自己」と識別しているわけではない、ということです。棒型ウィルスも「バイ菌国からだから非自己」と識別されて、同様に貪食されます。「はじめに」の第2レベルです。
たとえ話:好中球は箱型細菌の、バイ菌国発行のパスポートの表紙だけを見るのです。パスポートの内容を見ないので箱型細菌と特定できずに、「バイ菌国からだから非自己」と識別して攻撃するわけです。好中球の棒型ウィルスに対する攻撃も同様です。
体内の非自己に対する画一的な防御が自然免疫、非特異的免疫です。
好中球による貪食は、非自己(異物)に対する 特異的(獲得、適応) 非特異的(自然) 免疫である。
好中球による貪食は、非自己(異物)に対する 固有の(相手を特定した、相手ごとに対応が異なる、「特異的」な) 画一的な(相手を特定しない、どの相手にも同様に対応する、「非特異的」な) 防御である。
好中球は、「箱型細菌」と「棒型ウィルス」とに対して、 同様に防御する かなり異なった防御をする 。