養護教諭/口/視診④:歯・歯肉

提供:一歩一歩
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十分に観察できるよう、必要に応じてペンライトや舌圧子を用いましょう。

 歯


【アセスメント項目】

表-口-視診4-歯の観察.jpg


★1う窩
う歯によりできた歯のくぼみ。
★2露髄(ろずい)
歯の中に存在する神経(歯髄)が一部外界に露出した状態。

 歯肉


【アセスメント項目】

表-口-視診4-歯肉の観察.jpg


・歯周病(歯周疾患)
歯の周りにある組織である歯肉、セメント質、歯槽骨および歯根膜(歯根と骨を結んでいる部分)に起こる病気の総称。
歯肉炎から始まり、炎症が広がると歯周炎となる。
・歯肉炎
歯肉が赤く腫れたり、軽い刺激で出血したりする状態。
原因はプラーク(歯垢)であり、きちんと歯みがきをしてプラークを取り除けば、元の健康な状態に戻すことができる。
痛みがないため気が付きにくい。
・歯周炎
歯肉だけではなく、歯槽骨と呼ばれる歯を支えている顎の骨まで炎症が及んでしまった状態。
症状としては、歯槽骨が溶けて歯がグラグラする、食べ物が噛みにくい、歯肉が腫れて膿が出る、口臭がひどくなる、など。
歯みがきをしても歯肉の炎症や歯の揺れが改善しない場合は、歯周炎(若年性歯周炎)にかかっている可能性があるので学校歯科医等による精査が必要となる。

 歯列・咬合


【アセスメント項目】

表-口-視診4-歯列咬合の観察.jpg


★1過蓋咬合
下の前歯がほとんど見えないほど、上の前歯が深く覆っているような状態。
★2交叉咬合
上下歯列の噛み合わせが横にずれた状態。
★3鋏状咬合(はさみじょうこうごう)
上の奥歯(臼歯)が外側、下の奥歯が内側にずれているため、上下の奥歯がしっかり噛み合わない状態 。

【歯列(歯並び)・咬合(かみ合わせ)の一時的な不正】
学齢期の子どもは歯列や咬合が発育途上にある。特に小学生の時期は入試から永久歯への交換期に当たるため、一時的に歯列不正の状態を呈しやすい。
また、歯の交換期では、上下がかみ合わない歯が存在したりして、一時的に咬合が不正になる。
これらの一時的な歯列や咬合の不正は、生理的な発育の過程と捉えることができる。


Challenge Quiz

1.

歯肉炎は歯肉が赤く腫れ、出血する状態であり、歯周炎は歯槽骨まで炎症が及んでしまった状態である。