泌尿器系/腎臓/血漿量、血圧の調節/Na とHCO3-とが再吸収される機序

提供:一歩一歩
ナビゲーションに移動 検索に移動
00343.jpg


1. 血しょう中のNa+もHCO 3 -も小さいため,腎小体において,大量にろ過され,血しょうから失われる(↓↓↓↓↓).当然,両者は腎小体から尿細管に流入する(↑↑↑↑↑).
2. 近位尿細管とヘンレループの細胞へNa+が再吸収され,細胞からH+が分泌される.そのため,尿細管腔では,Na+が減少(↓)し,H+が増加(↑)する.当然,尿細管の細胞では,Na+が増大(↑)し,H+が減少(↓)する.
3. 近位尿細管とヘンレループの管腔では,炭酸脱水酵素 carbonic anhydraseの作用により,分泌されたH+とろ過されたHCO 3 -とが結合して重炭酸(H 2CO 3)が生成され,さらに,水(H 2O)と二酸化炭素(CO 2)とに分解する.H +(↓)とHCO 3 -(↓)とは減少し,H 2O(↑)とCO 2(↑)とは増加する.
4. 近位尿細管とヘンレループにて,CO2が管腔から細胞へ再吸収される.管腔内ではCO2が減少(↓)し,細胞では,増加する(↑).
5. 近位尿細管とヘンレループの細胞にて,炭酸脱水酵素 carbonic anhydraseの作用により,再吸収されたCO2は水と結合して重炭酸(H2CO3)が生成され,さらにH+とHCO 3 -と分解される.H +(↑)とHCO 3 -(↑)とは増加し,H 2O(↓)とCO 2(↓)とは減少する.
6. Na+とHCO 3 -とが血しょうに移動する.細胞内のNa +(↓)とHCO 3 -(↓)とは減少し,血しょうでは,Na +(↑)とHCO 3 -(↑)とは増加する.
管腔の総和 Na+とHCO 3 -ともに増大(↑↑↑↑)しているが,これは,腎小体の状態(↑↑↑↑↑)よりは減少している
細胞の総和 H+,HCO 3 -,H 2O,CO 2のすべて,総和としてはゼロであり,増減ない.
血しょうの総和 Na+とHCO 3 -ともに減少(↓↓↓↓)しているが,これは,血しょうからろ過で低下したレベル(↓↓↓↓↓)よりは増大している.
結論 *近位尿細管とヘンレループとは炭酸脱水酵素 carbonic anhydraseに依存してNa+とHCO 3 -とを再吸収していると,みなすことができる.
*H +はキャリヤー/ベルトコンベアの役割を担っているわけである.分泌された分が再生されている.
*Na+の再吸収とH+の分泌とは,ペアで1分子ずつ同時に移動する.
*上記の説明は,半々定量的である.決して,ろ過されたNa+の1/5が再吸収される,との説明ではない.Na+の再吸収とH+の分泌をするポンプがグルグル回転することで,近位尿細管とヘンレループとでろ過されたNa+とHCO 3 -との9割を再吸収している.


Challenge Quiz

1.

近位尿細管とヘンレループの管腔では,炭酸脱水酵素 carbonic anhydraseの作用により重炭酸緩衝系の平衡式は  H++HCO3- ← H2CO3 ← H2O+CO2 H++HCO3- → H2CO3 → H2O+CO2 の方向に化学反応が進行する.

2.

近位尿細管とヘンレループの細胞内では,炭酸脱水酵素 carbonic anhydraseの作用により重炭酸緩衝系の平衡式は  H++HCO3- ← H2CO3 ← H2O+CO2 H++HCO3- → H2CO3 → H2O+CO2 の方向に化学反応が進行する.

3.

近位尿細管とヘンレループの細胞内では,炭酸脱水酵素 carbonic anhydraseに  依存して 依存しないで Na+とHCO3-とを再吸収している.