トーク:内分泌系/泌尿器系/バゾプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)/発汗に対する調節
中級用説明案 ベースラインを明確に説明する。
***************** (バゾプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加する水チャンネルを通じての)血漿への水分再吸収により、血漿浸透圧は低下します。発汗の前(ベースライン)における血漿浸透圧低下作用の強さが適切であり、恒常性が保たれていて、血漿浸透圧と尿浸透圧は正常(等張)、尿量も正常であるとしましょう。
発汗直後の動画 図の①:発汗により水分が血漿から出るため、血漿浸透圧は上昇し(高張になり)ます。
図の②:これは、水分再吸収による血漿浸透圧低下作用とは逆の作用です。そのため、発汗して血漿浸透圧が上昇する(高張になる)と、再吸収の血漿浸透圧低下作用は発汗前(ベースライン)の強さでは不足となります。負のフィードバックによる調節が必要です。
発汗によりバゾプレッシン (ADH)が亢進した直後の動画 図の③:(バゾプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加する水チャンネルを通じての)再吸収の作用が発汗前(ベースライン)の強さでは不足なので、負のフィードバックによりバゾプレッシン(抗利尿ホルモン ADH)の生成・内分泌・血中濃度は亢進します。
図の④:バゾプレッシン(抗利尿ホルモン ADH)の水チャンネル増加作用が強くなり、水チャンネルの数は増加します。これにより腎臓での水分の再吸収は増加します。
発汗によりバゾプレッシン (ADH)が亢進した後の血漿、尿の変化の動画 図の⑤:再吸収で血漿へ入る、Na+の水分に対する割合が低下し、これにより血漿浸透圧は低下します。発汗で上昇していた(高張になっていた)血漿浸透圧は正常(ベースライン)の浸透圧(等張)へ向けて下がるのです。 再吸収で尿細管から出るNa+の水分に対する割合が低下するため、残る液の浸透圧は上昇し(高張になり)ます。水分再吸収も増加するため、尿細管に残る水分は減ります。つまり尿は、濃く(高張)、少量になります。 *****************
ただし、初級における「Na+の水分に対する割合」の変更を上記に加える。