概論/負のフィードバック(中級編)/上り坂での自動車のエンジン
上り坂では、自動車のスピードが低下し、負のフィードバックによりエンジンの回転は亢進する。 |
上り坂の前(ベースラインの平地)では恒常性が保たれていて、エンジン回転のスピード上昇作用は適度な強さであり、スピードも正常であるとしましょう。
図の①:上り坂によりスピードは減少します。
これは、エンジン回転のスピード上昇作用と逆の方向です。そのため、エンジン回転のスピード上昇作用の強さは、上り坂前(ベースラインの平地)では適度でしたが、上り坂で低下したスピードを戻すためにはその強さでは不足(青)となります。負のフィードバックによる調節が必要です。
図の②:エンジン回転のスピード上昇作用が上り坂前(ベースラインの平地)の強さでは不足(青)なので、負のフィードバックがエンジン回転を亢進(赤)させます。
エンジン回転のスピード上昇作用が増強し、スピードは上昇します。上り坂で低下していたスピードは逆に上り坂前(平地)の正常な(ベースラインの)スピードへ向けて上昇します。
Challenge Quiz
発汗すると、負のフィードバックにより、バゾプレッシン(抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone, ADH)の生成、内分泌、血中濃度は、 亢進 低下 する。
発汗すると、負のフィードバックにより、腎臓の水チャンネルの数は 少なくなる 多くなる 。
発汗すると、負のフィードバックにより、腎臓で再吸収される水分の量は 多くなる 少なくなる 。
発汗すると、負のフィードバックにより、尿量は 多くなる 少なくなる 。
発汗すると、負のフィードバックにより、尿の浸透圧は 上昇する 低下する 。
発汗すると、負のフィードバックにより、血漿浸透圧は(等張へ向けて) 高くなる 低くなる 。
発汗により水分が血漿 へ入る から出る ため、血漿浸透圧は 上昇 低下 する。これは、(バゾプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加する水チャンネルを通じての)水分再吸収の血漿浸透圧低下作用と 同じ 逆の 方向である。そのため、(バゾプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加する水チャンネルを通じての)水分再吸収の血漿浸透圧低下作用の強さは、発汗前(ベースライン)では 過剰 適度 不足 だったが、発汗して 上昇 低下 した血漿浸透圧を戻すためにはその強さでは 過剰 適度 不足 となる。負のフィードバックがバゾプレッシン(抗利尿ホルモン ADHの生成・内分泌・血中濃度)を 亢進 低下 させる。バゾプレッシン(抗利尿ホルモン ADH)の水チャンネル増加作用が増強し、水チャンネルの数は 増加 減少 する。これにより腎臓での水分の再吸収が 増加 減少 し、 濃い 薄い 溶液が血漿に入る。これにより血漿浸透圧は 上昇 低下 する。発汗で 上昇 低下 していた血漿浸透圧は発汗前の正常な(ベースラインの)浸透圧 へ向けて から離れて 上昇 低下 する。再吸収で 濃い 薄い 溶液が尿細管から出るため、残る液の浸透圧は 上昇 低下 する。水分再吸収も 増加 減少 するため、尿細管に残る水分は 増える 減る 。つまり尿は 濃く 薄く 、 多量 少量 になる。