内分泌系/第3章:下垂体後葉ホルモン/バゾプレッシン、抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone (ADH)/説明に動静脈が入っている、以前の複雑な説明/作用

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POINT!


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(腎動脈に等張な血しょうが流入すると...)


腎血しょう流量は約500 ml/分です(中列)遠位尿細管の出口(集合管入り口)付近では,尿細管液は低張になり,約5ml/分の流量です.集合管での水分再吸収がなければ,高張な血しょうが腎静脈から流出します.大動静脈の血しょう浸透圧が等張で下垂体からのADH (vasopressin)生成、内分泌が正常であり,集合管の機能が正常なら,集合管の水チャンネルがある程度開くために水分が再吸収され,腎静脈から流出する血しょうは等張になります.尿管から流出する液量(尿量)は約1 ml/分です. 水チャンネルは開閉式であり,幅が変動します.水チャンネルが閉じると,再吸収される水は少なくなります.これにより,腎静脈を流出する血しょう浸透圧は上昇します.一方,水チャンネルが開くと,再吸収される水は多くなります.これにより,腎静脈を流出する血しょう浸透圧は低下します.


ADH (vasopressin)の生成、内分泌が亢進する(向かって右列)と,集合管での水分再吸収が促進され,尿は高張で少量となり,腎静脈の血しょうは大動静脈,腎動脈の血しょうと比べて低張になります.一方,逆にADH (vasopressin)の生成、内分泌が低下する(向かって左列)と,集合管での水分再吸収が抑制され,尿は低張で多量となり,腎静脈の血しょうは大動静脈,腎動脈の血しょうと比べて高張になります.


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種々の条件におけるADHの血中濃度と尿浸透圧の関係を示すデータである.ADHの血中濃度が高いと,集合管での水分再吸収が亢進し,尿の浸透圧は亢進する(グラフ右上のデータ).逆に,ADH (vasopression)の血中濃度が低いと,尿も低張になる(グラフ左下のデータ).


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左の図は,ADHの投与量に依存して尿量が減少する様子を示している。


Challenge Quiz

1.

バゾプレッシン、抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone (ADH)の分泌が亢進すると、尿細管の水チャンネルの数は  多くなる 少なくなる

2.

バゾプレッシン、抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone (ADH)の分泌が低下すると、尿細管の水チャンネルの数は  少なくなる 多くなる

3.

バゾプレッシン、抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone (ADH)の分泌が亢進すると、尿細管で再吸収される水分の量は  多くなる 少なくなる

4.

バゾプレッシン、抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone (ADH)の分泌が低下すると、尿細管で再吸収される水分の量は  少なくなる 多くなる

5.

バゾプレッシン、抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone (ADH)の分泌が亢進すると、尿量は  少なくなる 多くなる

6.

バゾプレッシン、抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone (ADH)の分泌が低下すると、尿量は  少なくなる 多くなる

7.

バゾプレッシン、抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone (ADH)の分泌が亢進すると、尿の浸透圧は  低下する 上昇する

8.

バゾプレッシン、抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone (ADH)の分泌が低下すると、尿の浸透圧は  低下する 上昇する

9.

バゾプレッシン、抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone (ADH)の分泌が亢進すると、血漿浸透圧は 低くなる 高くなる

10.

バゾプレッシン、抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone (ADH)の分泌が低下すると、血漿浸透圧は 高くなる 低くなる