電解質と体液/病態/データの読み方/代謝性アシドーシスにおける第4歩
ナビゲーションに移動
検索に移動
POINT!
anion gap(Na+ ― Cl- ― HCO3-)を計算し,正常値(12 +/- 2 mEq/L)より増大しているか否かを判断する. |
増大している場合,「糸球体からろ過される不揮発性酸」の増大する病態(腎不全,糖尿病性ケトアシドーシス,乳酸性アシドーシスなど)を考え,増大していない場合,「糸球体からろ過される不揮発性酸」の増大しない病態(下痢,尿細管性アシドーシス,低アルドステロン症など)を考える.
Challenge Quiz
1.
pH.7.08、HCO3-.3 mEq、CO2.10 mm Hg、Na+.149 mEq、Cl-.105 mEq.の血液検査データは 呼吸性 代謝性 アシドーシス(による酸血症) アルカローシス(によるアルカリ血症) を示唆する.anion gapは増大して いる いない .このデータと整合性のある病態は 腎不全 尿細管性アシドーシス である.
2.
pH.7.272、HCO3-.12 mEq、CO2.27 mm Hg、Na+.142 mEq、Cl-.119 mEq.の血液検査データは 呼吸性 代謝性 アシドーシス(による酸血症) アルカローシス(によるアルカリ血症) を示唆する.anion gapは増大して いる いない .このデータと整合性のある病態は 腎不全 尿細管性アシドーシス である.