内分泌系/総論/作用機序と一言まとめ/ホルモンの一言まとめ/ホルモンの一言まとめ/分泌調節

この教材では、ホルモンを４つのグループに分類する。

１．下垂体のあまり関与しないホルモン

２．後葉ホルモン

３．下垂体前葉系、その１

４．下垂体前葉系、その２

ホルモンの一言シリーズ
分類	ホルモン名称	分泌臓器	作用を一言で言うと	分泌 調節
下垂体が あまり 関与しない	電解質コルチコイド （アルドステロン）	副腎皮質	血漿中のNa+量を増大させる/血圧上昇	作
	カテコールアミン	副腎髄質	心拍数上昇、気管拡張など運動に適した変化	作
	カルシトニン	甲状腺	血漿中のカルシウム濃度を低下させる	作
	パラソルモン	副甲状腺	血漿中のカルシウム濃度を上昇させる	作
	インスリン	膵臓	血糖低下	作
	グルカゴン	膵臓	血糖上昇	作
	エリスロポ（イ）エチン	腎臓	造血（赤血球生成）促進	作
	レプチン	脂肪組織	食欲低下、性腺刺激	作
	心房性ナトリウム利尿ペプチド atrial natriuretic peptide (ANP)	心房	血漿中のNa+量を減少させる/血圧低下	作
下垂体後葉	オキシトシン	下垂体後葉	女性器の平滑筋収縮	濃
	バゾプレッシン 抗利尿ホルモン(ADH)	下垂体後葉	血漿浸透圧低下	作
下垂体 前葉 その１	甲状腺ホルモン	甲状腺	代謝亢進,精神活動亢進	濃
	糖質コルチコイド	副腎皮質	抗炎症	濃
	テストステロン	精巣	男性化	濃
	エストロゲン	卵巣の卵胞	女性化	濃
	プロゲステロン	卵巣の黄体	子宮内膜の維持と基礎体温上昇	濃
	卵胞刺激ホルモン	下垂体前葉	卵胞を刺激する	濃
	黄体形成ホルモン	下垂体前葉	黄体を形成する	濃
	（ヒト絨毛ゴナドトロピン）	胎盤	妊娠初期にプロゲステロン生成、内分泌を亢進させて月経をとめる	濃
下垂体 前葉 その２	成長ホルモン	下垂体前葉	身長の伸長	濃
	プロラクチン	下垂体前葉	乳汁生成促進	濃
			濃：「濃度重視型調節」 作：「作用重視型調節」

ホルモンの分類に関しては後述する。「濃度重視型調節」を受けているホルモンには、 成長、性的成熟、元気モリモリ！など、重要ではあるが、個体の生命維持にはあまり影響のない作用が多い。一方、「作用重視型調節」を受けているホルモンには、 血しょう浸透圧、血糖の調節など個体の生命維持に非常に重要な作用が多い。