電解質と体液/腎臓と肺、それぞれの機能低下と機能亢進/データの読み方/第2歩/データの読み方/第2歩(中級編)/呼吸性アシドーシス
H+の増大とHCO3-の増大とは、呼吸性アシドーシスを示唆する。 |
pHの変動 | H+の変動 | HCO3-の変動 | 最初に起った変化 | 重炭酸緩衝系の動き | 診断される病態 |
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低下 | 増大 | 増大 | CO2の増大 | H+ + HCO3- ← H2CO3 ← H2O + CO2 | 呼吸性アシドーシス |
発症前 | H+ | + | HCO3- | ←→ | H2CO3 | ←→ | H2O | + | CO2 |
原疾患(肺の機能低下)により最初に起こる変化 | ↑↑↑↑ | ||||||||
重炭酸緩衝系の作用 | ↑↑ | ↑↑ | ← | ← | ↓↓ | ||||
<<ここまでの総和>> | ↑↑ | ↑↑ | ←→ | ←→ | ↑↑ |
たとえば、pH, 7.2 ; HCO3-, 28 mEq/L ; CO2, 68 mm Hgの血液検査データでは、正常値よりも水素イオン濃度が増大し、重炭酸イオンは増大しています。これは、血しょうにおける重炭酸緩衝系の化学平衡式H+ + HCO3-←→ H2CO3 ←→ H2O + CO2において、最左端にあるH+とHCO3-とが同じ方向に変動しており、血しょうに最初に起こった変化はH+やHCO3-の変動であると思われません。血しょうに最初に起こった変化はCO2増大と考えると説明がつきます。これは、呼吸(換気)の機能不全によってもたらされたと思われます。さらに、重炭酸緩衝系はH+ + HCO3- ← H2CO3 ← H2O + CO2の方向に化学変化が生じたと考えられます。pHの変動は呼吸性アシドーシス(による酸血症)とよばれます。
Challenge Quiz
動脈血のpH.~7.2、HCO3-.~28 mEq/L、CO2.~68 mm Hgの血液検査データでは、正常値よりも水素イオン濃度が 増大. 減少 し、重炭酸イオンは 増大. 減少 している。これは、血漿における重炭酸緩衝系の化学平衡式H+ + HCO3- ←→ H2CO3 ←→ H2O+CO2において、最左端にあるH+とHCO3-とが 同じ. 異なる 方向に変動しており、血漿に最初に起こった変化はH+の変動であると 思われる.思われない 。血漿に最初に起こった変化は H+.CO2 の 増大. 減少 と考えると説明がつく。これは、 呼吸(換気). 腎臓 の機能 亢進.不全 によってもたらされたと思われる。さらに、重炭酸緩衝系は H++ HCO3-←H2CO3←H2O+CO2. H++HCO3-→H2CO3→H2O+CO2 の方向に化学変化が生じたと考えられる。pHの変動は 代謝性.呼吸性 アシドーシス(による酸血症). アルカローシス(によるアルカリ血症) とよばれる。