循環器系/心臓/心室の壁、筋/心電図/心電図:はじめの一歩/「心臓ベクトル」の投射
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「心臓ベクトル」の誘導方向の成分の大きさに比例して心電計の針は振れる
ある瞬間、たとえば、
心室筋脱分極中の3次元(立体)的な「心臓ベクトル」は
平面に投射され、2次元(平面)的なベクトルが生じます。
その2次元ベクトルがさらに直線である
誘導に投射され、1次元(直線)的なベクトルが生じます。その長さが電圧であり、
心電計の針の振れです。
すなわち、投射とは、
この図のようにまとめられます。
誘導には極性があるのです。
1次元ベクトルが陽性の方向を向いている場合、
誘導に発生する電圧も陽性であり、心電計の針も陽性方向に振れます。
逆に、1次元ベクトルが陰性の方向を向いている場合、誘導に発生する電圧も陰性であり、心電計の針も陰性方向に振れます。
- 「心臓ベクトルの誘導方向の成分の大きさに比例して心電計の針は振れる」ことは、心室筋脱分極中の心臓ベクトルだけではなく、後ででてくる心房筋脱分極中の心臓ベクトルや心室筋再分極中の心臓ベクトルでも成り立ちます。
- これもあとで出てきますが、「誘導」は標準的な心電図では12コあります。
Challenge Quiz
1.
3次元「心臓ベクトル」が平面に投射されると、その面と垂直な成分を失い、2次元「心臓ベクトル」になる。 正. 誤
2次元「心臓ベクトル」が誘導に投射されると、その誘導と垂直な成分を失い、1次元ベクトルになる。 正. 誤
ある誘導における心電計の針の振れは、「心臓ベクトル」のその誘導方向の成分である。 正. 誤
「心臓ベクトル」と誘導とが 垂直.平行 のとき、その誘導における心電計の針の振れは大きい。<br />
「心臓ベクトル」と誘導とが 垂直. 平行 のとき、その誘導における心電計の針の振れはゼロである。
「心臓ベクトル」の発生のないとき、心電計の針の振れもない。 正. 誤