循環器系/心臓/心室の壁、筋/心電図/心電図:はじめの一歩/「心臓ベクトル」
ナビゲーションに移動
検索に移動
「心臓ベクトル」なるものを想定しましょう。基本的には、心筋の電気的活動の多い方向、すなわち、心筋が相対的に厚い部位へ向きます。
心筋細胞は電気的に 1.脱分極 2.プラトー 3.再分極をくり返しています。脱分極により収縮が始まり、再分極で弛緩するのです。
後でくわしく述べますが、心臓の1周期で「心臓ベクトル」は心房脱分極中、心室脱分極中、心室再分極中の3回出現、消失します。それぞれ、方向、大きさ、持続時間が異なります。とりあえず、「心室脱分極中の心臓ベクトル」に集中しましょう。
心臓ベクトルは、心筋が相対的に厚い部位へ向くのです。 正常なヒトにおいて、心室筋が相対的に厚い部位は、左、下、後にあります。そのため、正常なヒトにおける「心室筋脱分極中の心臓ベクトル」の方向は、基本的には左下後です。
- 「心室筋脱分極中の心臓ベクトル」には、当然ですが、空間的には3次元の方向(上下、左右、前後)成分があります。すなわち、立体的です。
- 「心室筋脱分極中」の意味:心室筋は、全細胞が同時に脱分極するわけではなく、時間的なズレ があります。心室筋が順次、脱分極し、プラトーがひろがる0.1秒間ほどの時間経過を、この教材では、「心室筋脱分極中」と表現しましょう。
Challenge Quiz
1.
右心室筋.左心室筋 の方が、他方より厚い。
左心室のほうが、右心室より 右方.左方 にある。
左心室のほうが、右心室より 前方.後方 にある。
心室の上部には 厚い心室筋.弁 があり、電気的活動は 多い.少ない 。
心室の下部には 厚い心室筋. 弁 があり、電気的活動は 多い. 少ない 。
「心室筋が相対的に厚い部位」は、正常人では 左. 右 、 上.下 、 前.後 である。
「心室筋脱分極中の心臓ベクトル」は、(基本的には)心室筋の 厚い. 薄い 方向を向く。
「心室筋脱分極中の心臓ベクトル」は、(基本的には)正常人では、 左. 右 の方向を向く。
「心室筋脱分極中の心臓ベクトル」は、空間的には 1. 2.3 次元ある。
「心室筋脱分極中の心臓ベクトル」は、(基本的には)正常人では、 上.下 の方向を向く。
「心室筋脱分極中の心臓ベクトル」は、(基本的には)正常人では、 前.後 の方向を向く。