消化器系/病態生理学/ダンピング症候群
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幽門の機能が正常な場合、 胃の内容物は、ゆっくりと少しずつ流れてきます。
そのため、血糖はゆっくりと上昇し、130 mg/dlなどになります。
これは、インスリンの作用である血糖低下が少ないのです。「結果」が少ない場合、負のフィードバックは、「結果」を促進する「原因」を多くします。すなわち、インスリンの生成、内分泌が多くなるのです。これにより、インスリンによる血糖低下の促進作用が大きくなり、高かった血糖値は、正常値へ向けて低下します。
1.胃の内容物はゆっくり 2.少しずつ流れ、3.血糖はゆっくりと上昇します。これにより4.インスリンが内分泌され 5.血糖値は正常値に戻ります。
ダンピング症候群では主病態として、切除などにより幽門の機能が失われます。そのため、大量の胃の内容物が急速に小腸に流れてきます。これにより、腸管の外の水分が内容物の浸透圧によって腸管内に移動し、下痢になります。また、血糖は急速に大きく上昇し、180 mg/dlなどになります。これは、インスリンの作用である血糖低下がとても少ないのです。
「結果」がとても少ないので、負のフィードバックは強く働き、「結果」を促進する「原因」をとても多くします。すなわち、インスリンの生成、内分泌がとても多くなるのです。これにより、インスリンによる血糖低下の促進作用がとても大きくなり、高かった血糖値は正常値に戻るだけではなく、さらに低くなり、60 mg/dlなど低血糖になります。
1.幽門がないため胃の内容物が 2.急速に小腸にながれ、3.浸透圧のために下痢となり、4.血糖が大きく上昇するのに反応して 5.インスリンが大量に内分泌され、6.反応性に低血糖になってしまう、これがダンピング症候群です。
<症状>
食事の影響 | 部位 | |
胃潰瘍 | 増悪(食後痛) | 上腹部、中央(みぞおち) |
十二指腸潰瘍 | 軽快(空腹時痛) | 上腹部、右方 |
背部 |
Challenge Quiz
ダンピング症候群は、 胃切除後. 胃炎治癒後 の患者にみとめられる。
ダンピング症候群は胃 幽門. 噴門 部の機能喪失による。
ダンピング症候群では、胃から十二指腸への内容物の移動が 速く. 遅く なる。
ダンピング症候群では、反応性 低血糖. 高血糖 がおこる。
ダンピング症候群では、浸透圧により、小腸の 管腔から粘膜.粘膜から管腔 に水分が移動する。
ダンピング症候群では、 下痢. 便秘 が起こることが多い。
反応性低血糖.浸透圧性下痢 は早期ダンピング症候群の症状である。
反応性低血糖. 浸透圧性下痢 は後期ダンピング症候群の症状である。