内分泌系/第4章:下垂体前葉ホルモン、その1/女性ホルモン/妊娠の継続
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妊娠の継続
妊娠の継続にはプロゲステロンとエストロゲンとが必要である。
上述のごとく、妊娠の初期は妊娠黄体からプロゲステロンが分泌されるが、妊娠8週以降は妊娠黄体が縮小し、プロゲステロンは胎盤より内分泌される。胎盤からのプロゲステロンとエストロゲンの分泌は出産直前まで増大する。作用は子宮筋の肥大、子宮におけるオキシトシン受容体の増加、産道軟化、乳房発達、プロラクチンによる乳汁産生促進作用の抑制,排卵阻止などである。
human placental lactogen (hPL):血糖上昇作用、乳房発育作用がある。エストロゲン:エストロゲングループ(E1, E2, E3)のうち、E3は、母体由来のコレステロールが胎児の副腎と肝臓で代謝され、さらに胎盤で代謝されることにより生成される。したがって、胎児の成熟指標になる。妊娠末期でE3が10 ng/ml以上であれば、胎児が成熟しているとみなされる。
プロラクチン:妊娠の経過とともに分泌は増大する。プロラクチンには乳汁産生促進作用があるが、妊娠中は大量に分泌されるエストロゲンとプロゲステロンとにプロラクチンの作用を抑制する作用があり、乳汁は分泌されない。
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