概論/エネルギー代謝/主な病的代謝/ケトン体の蓄積(簡略版)

提供:一歩一歩
2018年2月16日 (金) 20:11時点におけるAdmin (トーク | 投稿記録)による版
ナビゲーションに移動 検索に移動
POINT!
GlucoseRole.jpg

グルコース(ブドウ糖)(から生成したピルビン酸)は、クエン酸回路の基質である(=ATPを生成する)アセチル-CoAを生成するだけではなく、クエン酸回路の「ベルトコンベア」とも言える(=クエン酸回路を促進する)オキザロ酢酸をも生成します。脂肪酸がβ酸化を受けると、アセチル-CoAだけが生成されます。


GlucoseRoleDec.jpg

最初の病態として細胞内のグルコース(ブドウ糖)が減少します。 グルコース(ブドウ糖)からだけ生成するクエン酸回路の「ベルトコンベア」とも言える(=クエン酸回路を促進する)オキザロ酢酸は減少するので、クエン酸回路を経由したATPは生成されません。代わりのATPを生成するため、β酸化が亢進します。クエン酸回路の基質であるアセチル-CoAは、ブドウ糖(ピルビン酸)



オキザロ酢酸も減少します。 オキザロ酢酸が減少すると、クレブス回路も低下し、クレブス回路から生成するATP、水素原子、二酸化炭素も減少します。 結局、当然のことながら、ブドウ糖由来の水素原子は電子伝達系には届きません。 そのため、β酸化が亢進し、水素原子を供給します。 しかしながら、β酸化で生成するアセチルCoAは、クレブス回路が低下しているため増加します。 増加したアセチルCoAから変化して蓄積するのがケトン体です。

Challenge Quiz

1.

細胞内のブドウ糖が不足すると、  ブドウ糖 脂肪酸 の代謝が主たるエネルギー代謝となる。

2.

細胞内のブドウ糖が不足すると、 解糖系 クエン酸(クレブス、TCA)回路 電子伝達系(ならびに共役したATP合成酵素) β-酸化 が低下する。

3.

細胞内の糖が不足したために脂肪酸の代謝が亢進すると、 乳酸 ケトン体 が蓄積する。

4.

糖尿病では、 ブドウ糖 脂肪酸 の代謝が主たるエネルギー代謝となる。

5.

飢餓状態では、 ブドウ糖 脂肪酸 の代謝が主たるエネルギー代謝となる。

6.

糖尿病では細胞内と血中の 乳酸 ケトン体 減少 増大 する。 そのため、 アルカリ性 酸性 に傾く。

7.

絶食状態では細胞内と血中の 乳酸 ケトン体 減少 増大 する。