「電解質と体液/物質の移動/浸透/イントロ」の版間の差分

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{{Point|浸透とは、溶質(粒子)は通さないけど、溶媒(水)は通す膜、すなわち半透膜を介して低濃度部位から高濃度部位へ溶媒(水)が受動的に移動させる作用である。浸透は濃度差を小さくする受動的な(ATPを使わない)移動である。半透膜を介して溶質(粒子)が溶媒(水)を引く力、とまとめられる。}}
{{Point|浸透とは、溶質(粒子)は通さないけど、溶媒(水)は通す膜、すなわち半透膜を介して低濃度部位から高濃度部位へ溶媒(水)が受動的に移動させる作用である。浸透は濃度差を小さくする受動的な(ATPを使わない)移動である。半透膜を介して溶質(粒子)が溶媒(水)を引く移動、とまとめられる。}}


[[ファイル:OsmosisIntroSummary-Jpn.jpg|left|350px]]この図の上下の中央にある破線は、黄色い溶質(粒子)は通さないけど、溶媒(水、H<sub>2</sub>O)は通す(上下方向の移動の矢印)膜、すなわち半透膜です。上半分の部位は、粒子があり(多く)高濃度です。下半分の部位は、粒子がなく(少なく)低濃度です。この濃度差は(粒子が高濃度部位から低濃度部位へ)拡散による移動で少なくすることはできません。そのため、逆に粒子が半透膜を介して水を引きます。これが浸透による移動です。
[[ファイル:OsmosisIntroSummary-Jpn.jpg|left|350px]]この図の上下の中央にある破線は、黄色い溶質(粒子)は通さないけど、溶媒(水、H<sub>2</sub>O)は通す(上下方向の移動の矢印)膜、すなわち半透膜です。上半分の部位は、粒子があり(多く)高濃度です。下半分の部位は、粒子がなく(少なく)低濃度です。この濃度差は(粒子が高濃度部位から低濃度部位へ)拡散による移動で少なくすることはできません。そのため、逆に粒子が半透膜を介して水を引きます。これが浸透による移動です。
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黄色い粒子は中央で高濃度で、周辺で低濃度です。間に膜などないので、拡散により、この濃度差を小さくすることができます。


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中央の高濃度部位と周辺の低濃度部位との間に膜があります。黄色い粒子を通す膜です。そのため、膜がない場合と同様、拡散により、この濃度差を小さくすることができます。


溶質が高濃度の部分(左図の真ん中)の周囲に、球状の「半透膜」があります。
[[ファイル:00560.jpg|left|350px]]中央の高濃度部位と周辺の低濃度部位との間に半透膜があります。上のまとめの通り、黄色い粒子は通さない膜です。そのため、拡散によりこの濃度差を小さくすることはできません。
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溶液に、膜をはさんで場所によって濃度差があり、[http://life-science-edu.net/wiki/電解質と体液/物質の移動/拡散 拡散のステップ]と同様、この濃度差を解消させようとした動きが生じるのです。しかし、
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半透膜は溶質のうち、主に電解質などをあまり通さないのです。そのため、高濃度部分(半透膜の内側)にある溶質は、低濃度部分(半透膜の外側)へ移動できず、濃度差は解消されません。
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一方、半透膜は溶媒(水)を通すことはできるのです。そのため、逆の方向、すなわち、膜を介して、相対的に低い濃度の溶液(左図の周辺部分=半透膜の外側)から、相対的に高い濃度の溶液(左図の真ん中部分=半透膜の内側)へ、溶媒(水)が移動します。このように、濃度差のために半透膜を介して起こる水の流れを浸透とよび、その圧力を浸透圧といいます。
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半透膜を介して、溶質が溶媒を引く力、と定義することができます。
[[ファイル:00565.jpg|left|350px]]一方、半透膜は溶媒(水)を通すことはできるのです。この時、逆の方向、すなわち、半透膜を介して、低濃度の部位(周辺)から、高濃度の部位(中央)へ、溶媒(水)が移動します。この移動により、中央の水分量が増大し、濃度が低下します。周辺の水分量が減るので濃度を上昇します。つまり、濃度差を小さくします。このように、半透膜を介して溶質(粒子)が溶媒(水)を引き寄せる移動を浸透といいます。(図は、端的に示すため、半透膜が数倍にまで伸ばされ得るとしています。)
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[[ファイル:00565.jpg|left|350px]]この動きにより、半透膜内部の水分量が増大し、体積が増します。この動きは、内部の濃度を低下させ、外部の濃度を上昇させるので、濃度差を減少させる動きです。
 
(図は、端的に示すため、半透膜が数倍にまで伸ばされ得るとしています。)


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2023年1月1日 (日) 15:49時点における版

POINT!
OsmosisIntroSummary-Jpn.jpg

この図の上下の中央にある破線は、黄色い溶質(粒子)は通さないけど、溶媒(水、H2O)は通す(上下方向の移動の矢印)膜、すなわち半透膜です。上半分の部位は、粒子があり(多く)高濃度です。下半分の部位は、粒子がなく(少なく)低濃度です。この濃度差は(粒子が高濃度部位から低濃度部位へ)拡散による移動で少なくすることはできません。そのため、逆に粒子が半透膜を介して水を引きます。これが浸透による移動です。


黄色い粒子は中央で高濃度で、周辺で低濃度です。間に膜などないので、拡散により、この濃度差を小さくすることができます。

中央の高濃度部位と周辺の低濃度部位との間に膜があります。黄色い粒子を通す膜です。そのため、膜がない場合と同様、拡散により、この濃度差を小さくすることができます。

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中央の高濃度部位と周辺の低濃度部位との間に半透膜があります。上のまとめの通り、黄色い粒子は通さない膜です。そのため、拡散によりこの濃度差を小さくすることはできません。


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一方、半透膜は溶媒(水)を通すことはできるのです。この時、逆の方向、すなわち、半透膜を介して、低濃度の部位(周辺)から、高濃度の部位(中央)へ、溶媒(水)が移動します。この移動により、中央の水分量が増大し、濃度が低下します。周辺の水分量が減るので濃度を上昇します。つまり、濃度差を小さくします。このように、半透膜を介して溶質(粒子)が溶媒(水)を引き寄せる移動を浸透といいます。(図は、端的に示すため、半透膜が数倍にまで伸ばされ得るとしています。)


Challenge Quiz

1.

半透膜は  溶媒(水) 溶質 は通すが、 溶媒(水) 溶質 はあまり通さない。

2.

浸透とは、半透膜を  介さない 介したり介さなかったりする 介した    溶質 溶媒(水) の移動である。

3.

浸透圧により、 溶媒(水) 溶質 相対的に低濃度の溶液から相対的に高濃度の溶液へ 相対的に高濃度の溶液から相対的に低濃度の溶液へ 移動する。

4.

浸透圧とは、溶質が半透膜を介して水を 引く 押す 力である。

5.

浸透は、 高エネルギー物質、ATPを使わない受動的な 高エネルギー物質、ATPを使った能動的な 過程である。

6.

球状の半透膜の内側の溶液の濃度の方が、外側より高い場合、 溶媒(水) 溶質 内側から外側へ 外側から内側へ 移動する。