「循環器系/血管/組織液の動態」の版間の差分

提供:一歩一歩
ナビゲーションに移動 検索に移動
編集の要約なし
編集の要約なし
1行目: 1行目:
{{Point|毛細血管の動脈内に生じる動脈圧により、間質液(組織液)は供給される。毛細血管の静脈内に生じる膠質浸透圧により、間質液の約85%は静脈内に引き込まれ、残りの約15%はリンパ管へ流出する。}}
{{Point|間質(組織)の水分は毛細血管動脈側から水圧(動脈圧)により流入し、毛細血管静脈側へ膠質浸透圧により約85%が流出する。残りの約15%はリンパ管へ流出する。}}


[[ファイル:InterstitialFluidMovement.jpg|left|350px]]<br>
[[ファイル:InterstitialFluidMovement.jpg|left|500px]]<br>
毛細血管の動脈内は、動脈圧が高く、血管内の水分を間質液(組織液)としてろ過します。<br>
毛細血管動脈側の水圧(動脈圧)により、水分が血管内から血管外(組織)へ移動します。押し出されるわけです。
このろ過された間質液を100%とします。<br>
これにより、間質液(組織液)が供給されます。当然、水分だけではなく、酸素や栄養素も一緒に供給されます。
毛細血管の静脈内に生じる膠質浸透圧により、間質液の約85%は静脈内に引き込まれます。<br>
水分の移動により毛細血管静脈側のアルブミン濃度は上昇し、アルブミンによる膠質浸透圧も上昇します。
(この時、毛細血管動脈内の水分流出により、静脈内に生じる膠質浸透圧は促進されます。)<br>
膠質浸透圧の上昇のために間質液(組織液)の約85%は静脈内に引き戻されます。
また、残りの約15%はリンパ管へ流出します。
残りの約15%はリンパ管へ流出します。
 
組織の細胞でエネルギー代謝などの生命活動により生成した代謝産物(二酸化炭素、乳酸、アンモニアなどの老廃物)も静脈、リンパ管へ流出します。
<br style="clear:both;" />
半透膜を介して、溶質が溶媒を引く力、と定義することができます。
<p class="page-break" style="padding: 0px;"></p>
[[ファイル:00565.jpg|left|350px]]この動きにより、半透膜内部の水分量が増大し、体積が増します。この動きは、内部の濃度を低下させ、外部の濃度を上昇させるので、濃度差を減少させる動きです。
 
(図は、端的に示すため、半透膜が数倍にまで伸ばされ得るとしています。)


<br style="clear:both;" />
<br style="clear:both;" />
35行目: 28行目:
//RAND
//RAND
毛細血管の動脈内からろ過荒された間質液の約15%はリンパ管へ流出します。{~=正~誤}
毛細血管の動脈内からろ過荒された間質液の約15%はリンパ管へ流出します。{~=正~誤}
//LEVEL:3
//RAND
半透膜は {=溶媒(水)~溶質}は通すが、{~溶媒(水)~=溶質}はあまり通さない。
//LEVEL:3
//RAND
半透膜は {=溶媒(水)~溶質}は通すが、{~溶媒(水)~=溶質}はあまり通さない。
</GIFT>
</GIFT>

2020年10月10日 (土) 10:32時点における版

POINT!
InterstitialFluidMovement.jpg


毛細血管動脈側の水圧(動脈圧)により、水分が血管内から血管外(組織)へ移動します。押し出されるわけです。 これにより、間質液(組織液)が供給されます。当然、水分だけではなく、酸素や栄養素も一緒に供給されます。 水分の移動により毛細血管静脈側のアルブミン濃度は上昇し、アルブミンによる膠質浸透圧も上昇します。 膠質浸透圧の上昇のために間質液(組織液)の約85%は静脈内に引き戻されます。 残りの約15%はリンパ管へ流出します。 組織の細胞でエネルギー代謝などの生命活動により生成した代謝産物(二酸化炭素、乳酸、アンモニアなどの老廃物)も静脈、リンパ管へ流出します。


Challenge Quiz

1.

毛細血管の動脈内は、動脈圧が高く、血管内の水分を間質液(組織液)としてろ過します。

2.

毛細血管の静脈内に生じる膠質浸透圧により、毛細血管の動脈内からろ過荒された間質液の約85%は静脈内に引き込まれます。

3.

毛細血管動脈内の水分流出により、静脈内に生じる膠質浸透圧は促進されます。

4.

毛細血管の動脈内からろ過荒された間質液の約15%はリンパ管へ流出します。