「概論/エネルギー代謝/主な病的代謝/乳酸の蓄積」の版間の差分
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さらに激しい運動のために、より多くのATPが必要とされる場合、クレブス回路も、電子伝達系も、あまり増産することはできません。<br> | さらに激しい運動のために、より多くのATPが必要とされる場合、クレブス回路も、電子伝達系も、あまり増産することはできません。<br> |
2015年7月17日 (金) 12:32時点における版
解糖系が亢進しすぎると、乳酸が蓄積する |
中等度の運動では、このように代謝が亢進します。
解糖からのATPも、クレブス回路からのATPも、ATP合成酵素からのATPも活発に生成されています。
クエン酸(クレブス、TCA)回路も電子伝達系も酵素が弱く、ある一定以上、反応速度を増大させることができません(図の管が細い)。そのため、酸化的リン酸化反応(電子伝達系ならびに共役したATP合成酵素)が短時間に大量のATPを供給することはできません。
要するに、好気的代謝は「頭打ち」になりやすいのです。中等度の運動(上図)と比べて、激しい運動(下図)でもミトコンドリア内の活動は同程度です。
さらに激しい運動のために、より多くのATPが必要とされる場合、クレブス回路も、電子伝達系も、あまり増産することはできません。
そのため、解糖系だけが亢進します。
しかし、増加したピルビン酸も、水素原子も、本来の代謝は「頭打ち」状態です。そのため、両者は結合して乳酸になります。
Challenge Quiz
10 kmをジョギングするとき、安静時と比べて、解糖系は 亢進 低下 し、クエン酸(クレブス、TCA)回路、電子伝達系(ならびに共役したATP合成酵素)は 亢進 低下 する。
ATPが短時間に大量に必要なときに急激に亢進する代謝経路は、主に 解糖系 クエン酸(クレブス、TCA)回路 電子伝達系(ならびに共役したATP合成酵素) β-酸化 である。
激しい運動をするとき、中等度の運動と比べて、解糖系は 著しく亢進し 低下し あまり変わらず(「頭打ち」となり) 、クエン酸(クレブス、TCA)回路、電子伝達系(ならびに共役したATP合成酵素)は 著しく亢進する 低下する あまり変わらない(「頭打ち」となる) 。
糖の嫌気的代謝が亢進し、好気的代謝があまり変わらない(「頭打ち」)状態では、主に CO2 ケトン体 ADP 乳酸 脂肪酸 が細胞内に増加する。