「概論/エネルギー代謝/エネルギー代謝の全体像/はじめに」の版間の差分

提供:一歩一歩
ナビゲーションに移動 検索に移動
編集の要約なし
編集の要約なし
 
(2人の利用者による、間の22版が非表示)
1行目: 1行目:
{{Point|グルコース(ブドウ糖)→ピルビン酸→アセチル-CoA→クエン酸(クレブス、TCA)回路により、炭素が二酸化炭素(CO<sub>2</sub>)となり、水素が生成する。その後、酸化的リン酸化反応において、水素と酸素とで大量のATPが生成する。}}
{{Point|グルコース(ブドウ糖)→ピルビン酸→アセチル-CoA→クエン酸(クレブス、TCA)回路により、炭素が二酸化炭素(CO<sub>2</sub>)となり、水素が生成する。その後、酸化的リン酸化反応において、水素と酸素とが消費されて大量のATPが生成する。}}
[[メディア:EnergyMetabolismSummaryTableIntro.mp4|動画と音声での説明]]
[[メディア:EnergyMetabolismIntro-ja.mp4|動画と音声での説明]]
<p><br style="clear:both;"></p>
<p><br style="clear:both;"></p>
[[ファイル:EnergyMetabolismIntro-ja.jpg|none|671px]]  
[[ファイル:Energy_metabolism_Intro6.jpg|none|671px]]  
<br style="clear:both;" />  
<br style="clear:both;" />  
グルコース(ブドウ糖)→ピルビン酸→アセチル-CoA→クエン酸(クレブス、TCA)回路までの代謝により、いわば、「クリーンエネルギー」となります。すなわち、グルコース(ブドウ糖)に含まれていた炭素は二酸化炭素として処理され、次に送られる「燃料」として水素を生成するのです。酸素は使われません。生成するATPは少量です。グルコース(ブドウ糖)からピルビン酸が生成するのが解糖系です。<br>
グルコース(ブドウ糖)→ピルビン酸→アセチル-CoA→クエン酸(クレブス、TCA)回路までの代謝により、いわば、「クリーンエネルギー」となります。すなわち、グルコース(ブドウ糖)に含まれていた炭素は二酸化炭素となり、次に送られる「燃料」としては水素が生成するのです。酸素は使われません。生成するATPは少量です。グルコース(ブドウ糖)からピルビン酸が生成するのが解糖系です。<br>
<br style="clear:both;" />  
<br style="clear:both;" />  
水素を受け取り、酸素と反応させて大量のATPを生成するのが酸化的リン酸化反応です。これは、電子伝達系とATP合成酵素とがあります。<br>
水素を受け取り、酸素と反応させて大量のATPを生成するのが酸化的リン酸化反応です。これには、電子伝達系とATP合成酵素とがあります。代謝産物は、燃料電池と同様、水だけです。<br>
<br style="clear:both;" />  
<br style="clear:both;" />  
注意①:「水素(H)の生成」とは、単体のHが出てくるわけではなく、<br>
注意①:「水素の生成」とは、単体のHが出てくるわけではなく、<br>
NAD<sup>+</sup> + H<sub>2</sub> → NADH<sub>2</sub><sup>+</sup><br>
NAD<sup>+</sup> + H<sub>2</sub> → NADH<sub>2</sub><sup>+</sup><br>
FAD + H<sub>2</sub> → FADH<sub>2</sub><br>
FAD + H<sub>2</sub> → FADH<sub>2</sub><br>
15行目: 15行目:
FADH<sub>2</sub> → FAD + H<sub>2</sub>となります。NAD<sup>+</sup>、FADは基本的に輸送体ですので、図示しないことにします。(以下、同様)<br>
FADH<sub>2</sub> → FAD + H<sub>2</sub>となります。NAD<sup>+</sup>、FADは基本的に輸送体ですので、図示しないことにします。(以下、同様)<br>
<br>
<br>
注意②:基本的にブドウ糖は<strong><font color="#ff0000">解糖系</font></strong>で2分割されるのです。そのため、1 molのブドウ糖からピルビン酸は2 mol生成します。(1/2) molのブドウ糖が、解糖により、1 molのピルビン酸に変換される、という図にしてあります。今までのステップの図では1 molのブドウ糖から38 molのアデノシン三リン酸(ATP)が生成する図であり、これにくらべると半分の代謝量であり、(1/2) molのブドウ糖から19 molのアデノシン三リン酸(ATP)が生成する図です。
注意②:基本的にブドウ糖は<strong><font color="#ff0000">解糖系</font></strong>で2分割されるのです。そのため、1 molのブドウ糖からピルビン酸は2 mol生成します。しかし、このステップから、(1/2) molのブドウ糖より、1 molのピルビン酸が生成するという図にしてあります。今までのステップの図では1 molのブドウ糖から38 molのアデノシン三リン酸(ATP)が生成する図であり、これにくらべると半分の代謝量であり、(1/2) molのブドウ糖から19 molのアデノシン三リン酸(ATP)が生成する図です。
<br style="clear:both;" />  
<br style="clear:both;" />  
{{QuizTitle}}
{{QuizTitle}}
<GIFT>
<GIFT>
//LEVEL:4
//RAND
グルコース(ブドウ糖)→ピルビン酸→アセチル-CoA→クエン酸(クレブス、TCA)回路は{~酸素~=水素(NADH<sub>2</sub><sup>+</sup>, FADH<sub>2</sub>)~=二酸化炭素~=少量のATP~大量のATP~水}を生成する。
//LEVEL:3
//RAND
グルコース(ブドウ糖)→ピルビン酸→アセチル-CoA→クエン酸(クレブス、TCA)回路は{~酸素~=水素(NADH<sub>2</sub><sup>+</sup>, FADH<sub>2</sub>)~=二酸化炭素~=少量のATP~大量のATP~水}を生成する。
[[画像:GlucoseBasicMetabolism-Jpn.jpg|400px]]
//LEVEL:4
//RAND
酸化的リン酸化反応は{~=酸素~=水素(NADH<sub>2</sub><sup>+</sup>, FADH<sub>2</sub>)~水~二酸化炭素~少量のATP~大量のATP}を消費する。
//LEVEL:3  
//LEVEL:3  
//RAND
//RAND
グルコース(ブドウ糖)→ピルビン酸→アセチル-CoA→クエン酸(クレブス、TCA)回路では{~酸素~=水素~=二酸化炭素~=少量のATP~大量のATP}が生成される。
酸化的リン酸化反応は{~=酸素~=水素(NADH<sub>2</sub><sup>+</sup>, FADH<sub>2</sub>)~水~二酸化炭素~少量のATP~大量のATP}を消費する。
[[画像:GlucoseBasicMetabolism-Jpn.jpg|400px]]
 
//LEVEL:4
//RAND
酸化的リン酸化反応は{~酸素~水素(NADH<sub>2</sub><sup>+</sup>, FADH<sub>2</sub>)~=水~二酸化炭素~少量のATP~=大量のATP}を生成する。


//LEVEL:3  
//LEVEL:3  
//RAND
//RAND
酸化的リン酸化反応では{~=酸素~=水素~二酸化炭素~少量のATP~大量のATP}が消費され、{~酸素~水素~二酸化炭素~少量のATP~=大量のATP}が生成される。
酸化的リン酸化反応は{~酸素~水素(NADH<sub>2</sub><sup>+</sup>, FADH<sub>2</sub>)~=~二酸化炭素~少量のATP~=大量のATP}を生成する。
[[画像:GlucoseBasicMetabolism-Jpn.jpg|400px]]
 
//LEVEL:4
//RAND
酸化的リン酸化反応に含まれるのは{~解糖系~クエン酸(クレブス、TCA)回路~=電子伝達系~=ATP合成酵素}である。


//LEVEL:3  
//LEVEL:3  
//RAND
//RAND
酸化的リン酸化反応に含まれるのは{~解糖系~クエン酸(クレブス、TCA)回路~=電子伝達系~=ATP合成酵素}である。
酸化的リン酸化反応に含まれるのは{~解糖系~クエン酸(クレブス、TCA)回路~=電子伝達系~=ATP合成酵素}である。
[[画像:GlucoseBasicMetabolism-Jpn.jpg|400px]]
</GIFT>
</GIFT>

2024年8月30日 (金) 15:27時点における最新版

POINT!

動画と音声での説明


Energy metabolism Intro6.jpg


グルコース(ブドウ糖)→ピルビン酸→アセチル-CoA→クエン酸(クレブス、TCA)回路までの代謝により、いわば、「クリーンエネルギー」となります。すなわち、グルコース(ブドウ糖)に含まれていた炭素は二酸化炭素となり、次に送られる「燃料」としては水素が生成するのです。酸素は使われません。生成するATPは少量です。グルコース(ブドウ糖)からピルビン酸が生成するのが解糖系です。

水素を受け取り、酸素と反応させて大量のATPを生成するのが酸化的リン酸化反応です。これには、電子伝達系とATP合成酵素とがあります。代謝産物は、燃料電池と同様、水だけです。

注意①:「水素の生成」とは、単体のHが出てくるわけではなく、
NAD+ + H2 → NADH2+
FAD + H2 → FADH2
などの反応が進行します。これらは電子伝達系で
NADH2+ → NAD+ + H2
FADH2 → FAD + H2となります。NAD+、FADは基本的に輸送体ですので、図示しないことにします。(以下、同様)

注意②:基本的にブドウ糖は解糖系で2分割されるのです。そのため、1 molのブドウ糖からピルビン酸は2 mol生成します。しかし、このステップから、(1/2) molのブドウ糖より、1 molのピルビン酸が生成するという図にしてあります。今までのステップの図では1 molのブドウ糖から38 molのアデノシン三リン酸(ATP)が生成する図であり、これにくらべると半分の代謝量であり、(1/2) molのブドウ糖から19 molのアデノシン三リン酸(ATP)が生成する図です。

Challenge Quiz

1.

グルコース(ブドウ糖)→ピルビン酸→アセチル-CoA→クエン酸(クレブス、TCA)回路は 酸素 水素(NADH2+, FADH2) 二酸化炭素 少量のATP 大量のATP を生成する。

2.

グルコース(ブドウ糖)→ピルビン酸→アセチル-CoA→クエン酸(クレブス、TCA)回路は 酸素 水素(NADH2+, FADH2) 二酸化炭素 少量のATP 大量のATP を生成する。

/wiki/images/thumb/9/9b/GlucoseBasicMetabolism-Jpn.jpg/400px-GlucoseBasicMetabolism-Jpn.jpg
3.

酸化的リン酸化反応は 酸素 水素(NADH2+, FADH2) 二酸化炭素 少量のATP 大量のATP を消費する。

4.

酸化的リン酸化反応は 酸素 水素(NADH2+, FADH2) 二酸化炭素 少量のATP 大量のATP を消費する。

/wiki/images/thumb/9/9b/GlucoseBasicMetabolism-Jpn.jpg/400px-GlucoseBasicMetabolism-Jpn.jpg
5.

酸化的リン酸化反応は 酸素 水素(NADH2+, FADH2) 二酸化炭素 少量のATP 大量のATP を生成する。

6.

酸化的リン酸化反応は 酸素 水素(NADH2+, FADH2) 二酸化炭素 少量のATP 大量のATP を生成する。

/wiki/images/thumb/9/9b/GlucoseBasicMetabolism-Jpn.jpg/400px-GlucoseBasicMetabolism-Jpn.jpg
7.

酸化的リン酸化反応に含まれるのは 解糖系 クエン酸(クレブス、TCA)回路 電子伝達系 ATP合成酵素 である。

8.

酸化的リン酸化反応に含まれるのは 解糖系 クエン酸(クレブス、TCA)回路 電子伝達系 ATP合成酵素 である。

/wiki/images/thumb/9/9b/GlucoseBasicMetabolism-Jpn.jpg/400px-GlucoseBasicMetabolism-Jpn.jpg