「養護教諭/バイタルサイン/血圧」の版間の差分
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重症ODでは自律神経による循環調節(とくに上半身、脳への血流低下)が障害され日常生活が著しく損なわれ、長期に及ぶ不登校状態やひきこもりを起こし、学校生活やその後の社会復帰に大きな支障となることがある。<br> | |||
発症の早期から重症度に応じた適切な治療と家庭生活や学校生活における環境調整を行い、適正な対応を行うことが不可欠である。<br><br> | |||
'''◆◆発展知識◆◆'''<br> | '''◆◆発展知識◆◆'''<br> | ||
ショック指数(Shock Index :SI)とは、簡便なショックの評価指標です。<br> | ショック指数(Shock Index :SI)とは、簡便なショックの評価指標です。<br> | ||
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血圧低下が起こるより先に、ショック指数が低下することがあるので、ショックの予測に役立ちます。<br> | 血圧低下が起こるより先に、ショック指数が低下することがあるので、ショックの予測に役立ちます。<br> | ||
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聴診器を必要としませんが、上腕用では聴診器を用いた聴診法でも測定できる機種もあります。<br> | |||
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2019年11月10日 (日) 18:47時点における最新版
【血圧とは】
血圧とは、心臓から全身に血液が送り出されたときに、動脈血管壁にかかる圧力です。
血圧は心拍出量と末梢血管の抵抗によって決まるので、血圧値は、心拍出量、体液量、循環状態、動脈壁の柔軟性などを評価できます。
【血圧測定で知ることができること】
・全身に血液が十分に行き渡っているかどうか(低血圧やショック)
・血管に過剰に圧力がかかっているかどうか(高血圧)
【アセスメント項目】
★1 低血圧症
統一された基準はないが、一般的には収縮期血圧100mmHg未満を言う。
しかし、低血圧によると考えられる症状がなければ、病的な意義はない。
★2 OD(起立性調節障害)
たちくらみ、失神、朝起き不良、倦怠感、動悸、頭痛などの症状を伴い、思春期に好発する自律神経機能不全の一つ。
重症ODでは自律神経による循環調節(とくに上半身、脳への血流低下)が障害され日常生活が著しく損なわれ、長期に及ぶ不登校状態やひきこもりを起こし、学校生活やその後の社会復帰に大きな支障となることがある。
発症の早期から重症度に応じた適切な治療と家庭生活や学校生活における環境調整を行い、適正な対応を行うことが不可欠である。
◆◆発展知識◆◆
ショック指数(Shock Index :SI)とは、簡便なショックの評価指標です。
脈拍数/収縮期血圧で算出し、1.0を超える、つまり収縮期血圧より脈拍数が大きくなるとショック状態とされます。
血圧低下が起こるより先に、ショック指数が低下することがあるので、ショックの予測に役立ちます。
【注意点・補足事項】
・血圧測定時
座位または仰臥位で5~10分間、安静をとらせます。
排尿を我慢していないかを確認し、必要があればトイレに行かせます。
深呼吸をさせ、余計な緊張を解きます。
※緊急時はこの限りではありません。
・年齢、体格による適正なマンシェットのサイズ
腕の太さとマンシェットの幅および長さが合っていないと、正確な血圧値が出ないため、適切なサイズのマンシェットを用いましょう。
【血圧計の種類】
・電子血圧計
動脈壁の振動を、マンシェットについている圧センサーが感知することで血圧を測定します。
聴診器を必要としませんが、上腕用では聴診器を用いた聴診法でも測定できる機種もあります。
血圧の測定方法については、各機種の取扱説明書を確認してください。
Challenge Quiz
小学生の血圧の正常範囲は、100~120/60~70mmHgである。 ○ ✕
血圧が正常範囲よりも低い場合には、原因としてショック状態や脱水などが考えられる。 ○ ✕
ショック指数とは、収縮期血圧/脈拍数で算出される、ショックの評価指標のことである。 ○ ✕