「養護教諭／腹部／視診：外観」の版間の差分
ナビゲーションに移動
検索に移動
編集の要約なし |
編集の要約なし |
||
| (同じ利用者による、間の2版が非表示) | |||
| 5行目: | 5行目: | ||
特に、腹部の膨隆については、剣状突起と恥骨結合を結ぶ仮想線を基準に、腹部側面から観察するとよいでしょう。<br> | 特に、腹部の膨隆については、剣状突起と恥骨結合を結ぶ仮想線を基準に、腹部側面から観察するとよいでしょう。<br> | ||
また、ヘルニアは子どもに頭を上げてもらい、腹壁を緊張させるとよりわかりやすくなります。<br> | また、ヘルニアは子どもに頭を上げてもらい、腹壁を緊張させるとよりわかりやすくなります。<br> | ||
膨らんでいる部位によって考えられる原因が異なるため、部位についても確認しましょう。<br> | |||
[[ファイル:表-腹部-視診-腹部の外観の観察.jpg|300px|left]] | [[ファイル:表-腹部-視診-腹部の外観の観察.jpg|300px|left]] | ||
| 10行目: | 11行目: | ||
<br style="clear:both;" /> | <br style="clear:both;" /> | ||
'''★1下大静脈の怒張'''<br> | |||
鼠径部から頭側に向かって皮下静脈が拡張する。<br> | |||
''' | '''★2メデューサの頭'''<br> | ||
肝硬変などによる門脈圧が亢進して静脈のバイパスができ、腹壁に皮下静脈の怒張が起こった状態。<br> | 肝硬変などによる門脈圧が亢進して静脈のバイパスができ、腹壁に皮下静脈の怒張が起こった状態。<br> | ||
臍部から放射状に皮下静脈が拡張する。<br> | 臍部から放射状に皮下静脈が拡張する。<br> | ||
'''★3ウィルムス腫瘍'''<br> | '''★3ウィルムス腫瘍'''<br> | ||
主に幼児に発生する特殊な種類の腎臓がんのこと。<br> | 主に幼児に発生する特殊な種類の腎臓がんのこと。<br> | ||
| 26行目: | 25行目: | ||
//RAND | //RAND | ||
下大静脈閉塞症などが原因でおこる腹腔静脈の怒張は、見た目が無数の蛇の頭を持つメデューサというギリシャ神話の登場人物に似ていることから、「メデューサの頭」とも呼ばれる。{○~=✕} | |||
//RAND | //RAND | ||
腹部大動脈の体表で拍動がみられた場合、原因として腹部大動脈瘤が考えられる。{=○~✕} | |||
</GIFT> | </GIFT> | ||
2020年6月1日 (月) 05:09時点における最新版
【アセスメント項目】
子どもに仰向けにし、剣状突起から恥骨結合までを十分に露出し、寒さ防止やプライバシーへの配慮を行い、観察部位以外はタオル等で覆います。
養護教諭は、子どもの横に立ち、腹部を上から視診し、以下の項目を観察します。
腹部の膨隆や腫瘤の観察には、腹壁の高さまで視線を落とし、横や斜めから多角的に観察するとよいでしょう。
特に、腹部の膨隆については、剣状突起と恥骨結合を結ぶ仮想線を基準に、腹部側面から観察するとよいでしょう。
また、ヘルニアは子どもに頭を上げてもらい、腹壁を緊張させるとよりわかりやすくなります。
膨らんでいる部位によって考えられる原因が異なるため、部位についても確認しましょう。
★1下大静脈の怒張
鼠径部から頭側に向かって皮下静脈が拡張する。
★2メデューサの頭
肝硬変などによる門脈圧が亢進して静脈のバイパスができ、腹壁に皮下静脈の怒張が起こった状態。
臍部から放射状に皮下静脈が拡張する。
★3ウィルムス腫瘍
主に幼児に発生する特殊な種類の腎臓がんのこと。
腹部の腫瘤の他、腹痛、発熱、食欲不振、吐き気、嘔吐などもみられる。
Challenge Quiz
1.
下大静脈閉塞症などが原因でおこる腹腔静脈の怒張は、見た目が無数の蛇の頭を持つメデューサというギリシャ神話の登場人物に似ていることから、「メデューサの頭」とも呼ばれる。 ○ ✕
2.
腹部大動脈の体表で拍動がみられた場合、原因として腹部大動脈瘤が考えられる。 ○ ✕