「概論/負のフィードバック(中級編)/上り坂での自動車のエンジン」の版間の差分

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{{Point|発汗すると血漿浸透圧が上昇し、負のフィードバックによりバゾプレッシン(抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone, ADH)の生成、内分泌、血中濃度は亢進する。}}
{{Point|上り坂では、自動車のスピードが低下し、負のフィードバックによりエンジンの回転は亢進する。}}
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[[メディア:6-ADHcontrol-sweat.mp4|動画と音声での説明]]
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[[ファイル:FlatBeforeUphill-JPN.jpg|left|500px]]<br>
[[ファイル:ADHbeforeSweating-Jpn.jpg|left|500px]]
上り坂の前(ベースラインの平地)では恒常性が保たれていて、エンジン回転のスピード上昇作用は適度な強さであり、スピードも正常であるとしましょう。
[[メディア:ADHcontrol-start.mp4|発汗前の動画]]<br>
発汗前(ベースライン)では恒常性が保たれていて、(バゾプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加する水チャンネルを通じての)水分再吸収の血漿浸透圧低下作用は適度な強さであり、血漿浸透圧と尿浸透圧は正常(等張)、尿量も正常であるとしましょう。
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[[ファイル:UphillBeforeMiddleFeedbacktoEngine-JPN.jpg|left|500px]]<br>
[[ファイル:6-ADHcontrol-sweat1.jpg|left|500px]]
図の①:上り坂によりスピードは減少します。<br>
[[メディア:ADHcontrol-sweat-middle.mp4|発汗直後の動画]]<br>
図の①:発汗により水分が血漿から出るため、血漿浸透圧は上昇し(高張になり)ます。<br>
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図の②:これは、(バゾプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加する水チャンネルを通じての)水分再吸収の血漿浸透圧低下作用と逆の方向です。そのため、(バゾプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加する水チャンネルを通じての)水分再吸収の血漿浸透圧低下作用の強さは、発汗前では適度でしたが、発汗して上昇した(高張になった)血漿浸透圧を戻すためにはその強さでは<font color="#00f">不足(青)</font>となります。負のフィードバックによる調節が必要です。
これは、エンジン回転のスピード上昇作用と逆の方向です。そのため、エンジン回転のスピード上昇作用の強さは、上り坂前(ベースラインの平地)では適度でしたが、上り坂で低下したスピードを戻すためにはその強さでは<font color="#00f">不足(青)</font>となります。負のフィードバックによる調節が必要です。
 
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[[ファイル:SweatDuringADHcontrol.jpg|left|500px]]
[[ファイル:UphillDuringMiddleFeedbacktoEngine-JPN.jpg|left|500px]]<br>
[[メディア:SweatDuringADHcontrol.mp4|発汗によりバゾプレッシン (ADH)が亢進した直後の動画]] <br>
図の②:エンジン回転のスピード上昇作用が上り坂前(ベースラインの平地)の強さでは<font color="#00f">不足(青)</font>なので、負のフィードバックがエンジン回転を<font color="#ff0000">亢進(赤)</font>させます。<br>
図の③:(バゾプレッシン、抗利尿ホルモン
エンジン回転のスピード上昇作用が増強し、スピードは上昇します。上り坂で低下していたスピードは逆に上り坂前(平地)の正常な(ベースラインの)スピードへ向けて上昇します。<br>
ADHによって増加する水チャンネルを通じての)水分再吸収の血漿浸透圧低下作用が発汗前(ベースライン)の強さでは<font color="#00f">不足(青)</font>なので、負のフィードバックがバゾプレッシン(抗利尿ホルモン
ADHの生成・内分泌・血中濃度)を<font color="#ff0000">亢進(赤)</font>させます。<br>
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図の④:バゾプレッシン(抗利尿ホルモン ADH)の水チャンネル増加作用が増強し、水チャンネルの数は増加します。これにより腎臓での水分の再吸収は増加します。
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[[ファイル:6-ADHcontrol-sweat2.jpg|left|500px]]
[[メディア:ADHcontrol-sweat-end.mp4|発汗により再吸収が亢進した後の血漿、尿の変化の動画]]<br>
図の⑤:水分の再吸収が増加し、薄い溶液(低張液)が血漿に入ります。これにより血漿浸透圧は低下します。発汗で上昇していた(高張になっていた)血漿浸透圧は逆に発汗前の正常な(ベースラインの)浸透圧(等張)へ向けて低下します。<br>
再吸収で薄い溶液(低張液)が尿細管から出るため、残る液の浸透圧は上昇し(高張になり)ます。水分再吸収も増加するため、尿細管に残る水分は減ります。つまり尿は濃く(高張)、少量になります。<br style="clear:both;" />
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{{QuizTitle}}
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発汗により水分が血漿{~へ入る~=から出る}ため、血漿浸透圧は{~=上昇~低下}する。これは、(バゾプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加する水チャンネルを通じての)水分再吸収の血漿浸透圧低下作用と{~同じ~=逆の}方向である。そのため、(バゾプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加する水チャンネルを通じての)水分再吸収の血漿浸透圧低下作用の強さは、発汗前(ベースライン)では{~過剰~=適度~不足}だったが、発汗して{~=上昇~低下}した血漿浸透圧を戻すためにはその強さでは{~過剰~適度~=不足}となる。負のフィードバックがバゾプレッシン(抗利尿ホルモン ADHの生成・内分泌・血中濃度)を{~=亢進~低下}させる。バゾプレッシン(抗利尿ホルモン ADH)の水チャンネル増加作用が増強し、水チャンネルの数は{~=増加~減少}する。これにより腎臓での水分の再吸収が{~=増加~減少}し、{~濃い~=薄い}溶液が血漿に入る。これにより血漿浸透圧は{~上昇~=低下}する。発汗で{~=上昇~低下}していた血漿浸透圧は発汗前の正常な(ベースラインの)浸透圧{~=へ向けて~から離れて} {~上昇~=低下}する。再吸収で{~濃い~=薄い}溶液が尿細管から出るため、残る液の浸透圧は{~=上昇~低下}する。水分再吸収も{~=増加~減少}するため、尿細管に残る水分は{~増える~=減る}。つまり尿は{~=濃く~薄く}、{~多量~=少量}になる。
発汗により水分が血漿{~へ入る~=から出る}ため、血漿浸透圧は{~=上昇~低下}する。これは、(バゾプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加する水チャンネルを通じての)水分再吸収の血漿浸透圧低下作用と{~同じ~=逆の}方向である。そのため、(バゾプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加する水チャンネルを通じての)水分再吸収の血漿浸透圧低下作用の強さは、発汗前(ベースライン)では{~過剰~=適度~不足}だったが、発汗して{~=上昇~低下}した血漿浸透圧を戻すためにはその強さでは{~過剰~適度~=不足}となる。負のフィードバックがバゾプレッシン(抗利尿ホルモン ADHの生成・内分泌・血中濃度)を{~=亢進~低下}させる。バゾプレッシン(抗利尿ホルモン ADH)の水チャンネル増加作用が増強し、水チャンネルの数は{~=増加~減少}する。これにより腎臓での水分の再吸収が{~=増加~減少}し、{~濃い~=薄い}溶液が血漿に入る。これにより血漿浸透圧は{~上昇~=低下}する。発汗で{~=上昇~低下}していた血漿浸透圧は発汗前の正常な(ベースラインの)浸透圧{~=へ向けて~から離れて} {~上昇~=低下}する。再吸収で{~濃い~=薄い}溶液が尿細管から出るため、残る液の浸透圧は{~=上昇~低下}する。水分再吸収も{~=増加~減少}するため、尿細管に残る水分は{~増える~=減る}。つまり尿は{~=濃く~薄く}、{~多量~=少量}になる。
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2019年11月29日 (金) 23:46時点における最新版

POINT!
FlatBeforeUphill-JPN.jpg


上り坂の前(ベースラインの平地)では恒常性が保たれていて、エンジン回転のスピード上昇作用は適度な強さであり、スピードも正常であるとしましょう。

UphillBeforeMiddleFeedbacktoEngine-JPN.jpg


図の①:上り坂によりスピードは減少します。

これは、エンジン回転のスピード上昇作用と逆の方向です。そのため、エンジン回転のスピード上昇作用の強さは、上り坂前(ベースラインの平地)では適度でしたが、上り坂で低下したスピードを戻すためにはその強さでは不足(青)となります。負のフィードバックによる調節が必要です。


UphillDuringMiddleFeedbacktoEngine-JPN.jpg


図の②:エンジン回転のスピード上昇作用が上り坂前(ベースラインの平地)の強さでは不足(青)なので、負のフィードバックがエンジン回転を亢進(赤)させます。
エンジン回転のスピード上昇作用が増強し、スピードは上昇します。上り坂で低下していたスピードは逆に上り坂前(平地)の正常な(ベースラインの)スピードへ向けて上昇します。