「循環器系/心臓/心室の壁、筋/心電図/心臓ベクトルループ/正常心電図のあらまし」の版間の差分
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{{Point|正常心電図では、「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」は左下後方へもっとも広がるのだから、第I、aVF、V2誘導に投射されると、出現するQRS波の振れは、基本的に、それぞれ、陽性、陽性、陰性である。}} | |||
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<li>[[メディア:ECGnormalVentricles.gif|正常な人での「心室筋が相対的に厚い部位」]]は、左下後です。 | |||
では、心室筋活動の特徴をもっともよく反映する「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」を考えてみましょう。「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」は、「心室筋が相対的に厚い部位」、電気的活動の多い方向へもっとも広がるのですから... | |||
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<font color="#3366cc">[[メディア:ECGnormal3Dloop.mp4|正常人における「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」は、左下後方へもっとも広がります。]]</font> | |||
また、「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」が投射されて発生するのが、QRS波です。さらに、[[メディア:01222.gif|第I誘導]]の方向と極性は、左方向が陽性で、右方向が陰性ですから... | |||
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左下後方へもっとも広がる、[[メディア:ECGnormal3DloopToLEADI.mp4|正常な「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」が第I誘導へ投射]]されて出現する[[メディア:01264.gif|QRS波]]の振れは、基本的に陽性となり、R波が主な波です。 | |||
さらに、 | |||
[[メディア:01225.gif|aVF誘導]]は下方向を陽性、上方向を陰性とする誘導ですから、 | |||
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左下後方へもっとも広がる、[[メディア:ECGnormal3DloopToLEADaVF.mp4|正常な「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」がaVF誘導に投射]]されて出現する[[メディア:01265.gif|QRS波]]の振れは、基本的に陽性であり、R波が主な波です。 | |||
さらに、 | |||
[[メディア:01229.gif|V2誘導]]はほぼ前方向を陽性、ほぼ後ろ方向を陰性とする誘導ですから、 | |||
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左下後方へもっとも広がる、[[メディア:ECGnormal3DloopToLEADV2.mp4|正常な「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」がV2誘導の投射]]されて出現する[[メディア:01266.gif|QRS波]]の振れは、基本的に陰性であり、S波が主な波、 | |||
</li> | |||
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<table border="3" bordercolor="#006400" cellpadding="3" cellspacing="0"> | <table border="3" bordercolor="#006400" cellpadding="3" cellspacing="0"> | ||
<caption>まとめの表</caption> | |||
<tr> | |||
<th> </th> | |||
<th colspan="4">「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」の</th> | |||
<th colspan="4" rowspan="2">実際の心電図</th> | |||
</tr> | |||
<tr> | |||
<th>「心室筋が相対的に厚い部位」</th> | |||
<th>もっとも広がる方向</th> | |||
<th colspan="3">各誘導への投射 </th> | |||
</tr> | |||
<tr> | |||
<td align="center" style="width: 80px">[[メディア:ECGnormal3Dvector.mp4|左下後]] </td> | |||
<td align="center">[[メディア:ECGnormal3Dloop.mp4|左下後]] </td> | |||
<td align="center">[[メディア:ECGnormal3DloopToLEADI.mp4|第I]] </td> | |||
<td align="center">[[メディア:ECGnormal3DloopToLEADaVF.mp4|aVF]] </td> | |||
<td align="center">[[メディア:ECGnormal3DloopToLEADV2.mp4|V2]] </td> | |||
<td align="center">[[メディア:01264.gif|第I]] </td> | |||
<td align="center">[[メディア:01265.gif|aVF]] </td> | |||
<td align="center">[[メディア:01266.gif|V2]] </td> | |||
<td align="center">[[メディア:01262.gif|全誘導]] </td> | |||
</tr> | |||
</table> | </table> | ||
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{{QuizTitle}} | {{QuizTitle}} | ||
<GIFT> | <GIFT> | ||
//LEVEL:3 | //LEVEL:3 | ||
//RAND | //RAND | ||
正常な心臓において、「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」がもっとも広がる方向、すなわち、「心室筋が相対的に厚い部位」は、{=左 | 正常な心臓において、「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」がもっとも広がる方向、すなわち、「心室筋が相対的に厚い部位」は、{=左~右}、{~上~=下}、{~前~=後}である。 | ||
//LEVEL:2 | //LEVEL:2 | ||
//RAND | //RAND | ||
{=第I | {=第I~aVF~V2}誘導は、{=左~右}方向を陽性とする誘導であるため、正常な心臓の「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」が投射されて出現するQRS波の揺れは、基本的に{=陽性~陰性}である。 | ||
//LEVEL:3 | //LEVEL:3 | ||
//RAND | //RAND | ||
{~第I | {~第I~=aVF~V2}誘導は、{~上~=下}方向を陽性とする誘導であるため、正常な心臓の「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」が投射されて出現するQRS波の揺れは、基本的に{=陽性~陰性}である。 | ||
//LEVEL:3 | //LEVEL:3 | ||
//RAND | //RAND | ||
{~第I | {~第I~aVF~=V2}誘導は、{=ほぼ前~ほぼ後}方向を陽性とする誘導であるため、正常な心臓の「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」が投射されて出現するQRS波の揺れは、基本的に{~陽性~=陰性}である。 | ||
</GIFT> | </GIFT> |
2019年10月20日 (日) 09:03時点における最新版
POINT!
正常心電図では、「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」は左下後方へもっとも広がるのだから、第I、aVF、V2誘導に投射されると、出現するQRS波の振れは、基本的に、それぞれ、陽性、陽性、陰性である。 |
正常な心電図における、代表的な誘導の振れの方向を検討してみると...
- 正常な人での「心室筋が相対的に厚い部位」は、左下後です。 では、心室筋活動の特徴をもっともよく反映する「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」を考えてみましょう。「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」は、「心室筋が相対的に厚い部位」、電気的活動の多い方向へもっとも広がるのですから...
- 正常人における「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」は、左下後方へもっとも広がります。 また、「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」が投射されて発生するのが、QRS波です。さらに、第I誘導の方向と極性は、左方向が陽性で、右方向が陰性ですから...
- 左下後方へもっとも広がる、正常な「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」が第I誘導へ投射されて出現するQRS波の振れは、基本的に陽性となり、R波が主な波です。 さらに、 aVF誘導は下方向を陽性、上方向を陰性とする誘導ですから、
- 左下後方へもっとも広がる、正常な「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」がaVF誘導に投射されて出現するQRS波の振れは、基本的に陽性であり、R波が主な波です。 さらに、 V2誘導はほぼ前方向を陽性、ほぼ後ろ方向を陰性とする誘導ですから、
- 左下後方へもっとも広がる、正常な「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」がV2誘導の投射されて出現するQRS波の振れは、基本的に陰性であり、S波が主な波、
というわけである。
「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」の | 実際の心電図 | |||||||
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「心室筋が相対的に厚い部位」 | もっとも広がる方向 | 各誘導への投射 | ||||||
左下後 | 左下後 | 第I | aVF | V2 | 第I | aVF | V2 | 全誘導 |
Challenge Quiz
1.
正常な心臓において、「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」がもっとも広がる方向、すなわち、「心室筋が相対的に厚い部位」は、 左 右 、 上 下 、 前 後 である。
2.
第I aVF V2 誘導は、 左 右 方向を陽性とする誘導であるため、正常な心臓の「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」が投射されて出現するQRS波の揺れは、基本的に 陽性 陰性 である。
3.
第I aVF V2 誘導は、 上 下 方向を陽性とする誘導であるため、正常な心臓の「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」が投射されて出現するQRS波の揺れは、基本的に 陽性 陰性 である。
4.
第I aVF V2 誘導は、 ほぼ前 ほぼ後 方向を陽性とする誘導であるため、正常な心臓の「心室筋脱分極中の心臓ベクトルループ」が投射されて出現するQRS波の揺れは、基本的に 陽性 陰性 である。