「電解質と体液/pH調節関連の用語定義/尿細管でのH+の緩衝」の版間の差分
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尿細管に分泌されたH+は緩衝されます。すなわち、尿は酸性物質の量の割にはpHは低くない。緩衝される機序には大きく分けて二つある。 | 尿細管に分泌されたH<sup>+</sup>は緩衝されます。すなわち、尿は酸性物質の量の割にはpHは低くない。緩衝される機序には大きく分けて二つある。 | ||
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「糸球体からろ過される不揮発性酸」は尿細管中で緩衝剤として作用しています。たとえば、リン酸イオンは、血漿中では、主に2価(HPO<sub>4</sub><sup>2</sup><sup>-</sup>)であるが、尿細管中では、分泌されたH+を結合して主に1価(H<sub>2</sub>PO<sub>4</sub><sup>-</sup>)です。 | |||
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アンモニア(NH<sub>3</sub>)は近位尿細管の細胞でグルタミンから生成されます。尿細管に分泌されたのち、H<sup>+</sup>を結合してアンモニウムイオン(NH<sub>4</sub><sup>+</sup>)となるため、緩衝剤として作用しています。 | |||
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尿細管にはHCO<sub>3</sub><sup>-</sup>が再吸収して生成したH<sup>+</sup>と分泌されたH<sup>+</sup>とがあり、量が増えています。また、「糸球体からろ過された不揮発性酸」にはある量のHが結合しています。「糸球体からろ過された不揮発性酸」は緩衝剤として作用し、結合しているH<sup>+</sup>が増えます(赤い四葉のクローバ中心の左側のH)。また、増大したH<sup>+</sup>は尿細管から分泌されたNH<sub>3</sub>に緩衝され、アンモニウムイオン(NH<sub>4</sub><sup>+</sup>)となります。 | |||
2015年7月3日 (金) 13:04時点における版
尿細管に分泌されたH+は緩衝されます。すなわち、尿は酸性物質の量の割にはpHは低くない。緩衝される機序には大きく分けて二つある。
「糸球体からろ過される不揮発性酸」による緩衝
「糸球体からろ過される不揮発性酸」は尿細管中で緩衝剤として作用しています。たとえば、リン酸イオンは、血漿中では、主に2価(HPO42-)であるが、尿細管中では、分泌されたH+を結合して主に1価(H2PO4-)です。
尿細管に分泌されたH+は緩衝されます。すなわち、尿は酸性物質の量の割にはpHは低くありません。緩衝される機序には大きく分けて二つあります。
アンモニア(NH3)による緩衝
アンモニア(NH3)は近位尿細管の細胞でグルタミンから生成されます。尿細管に分泌されたのち、H+を結合してアンモニウムイオン(NH4+)となるため、緩衝剤として作用しています。
2種類の緩衝作用をまとめた図
尿細管にはHCO3-が再吸収して生成したH+と分泌されたH+とがあり、量が増えています。また、「糸球体からろ過された不揮発性酸」にはある量のHが結合しています。「糸球体からろ過された不揮発性酸」は緩衝剤として作用し、結合しているH+が増えます(赤い四葉のクローバ中心の左側のH)。また、増大したH+は尿細管から分泌されたNH3に緩衝され、アンモニウムイオン(NH4+)となります。
上記2ステップまとめの図
青い矢印は化学反応、黒い矢印は物質の移動を表します。
代謝産物を含む溶液、血漿、糸球体、尿細管、尿までの流れを1つに集めた図です。
Challenge Quiz
尿中の酸性物質のうち、酸の実体、すなわち、水素イオン(H+)の占める割合は 大きい 少ない 。
「糸球体からろ過される不揮発性酸」は通常、尿細管で、水素イオンを 結合 解離 するため 酸性物質 アルカリ性物質 として作用している。
アンモニア アンモニウムイオン は通常、尿細管で、水素イオンを 解離 結合 するため、 アルカリ性物質 酸性物質 として作用している。
尿細管が分泌した水素イオン(H+)は、尿細管腔中で アンモニア(NH3) 重炭酸イオン(HCO3-) 糸球体からろ過される不揮発性酸 アンモニウムイオン(NH4+) により緩衝されている。