「電解質と体液/物質の移動/浸透/血管にとっての浸透圧(膠質浸透圧)」の版間の差分
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2015年6月22日 (月) 10:13時点における最新版
血しょうのNa+濃度(図の黒い粒)は、血球から水分を引き出す方向に作用するのと同様、毛細血管外(図の上段)の水分を、毛細血管内(下段)へ引き込む方向(青い矢印)に作用します。
一方、組織のNa+濃度(図の黒い粒)は、毛細血管内の水分を毛細血管外へ引き出す方向(青い矢印)に作用する。両者とも細胞外液(後述)であり、Na+濃度はほぼ同一です。
上記のため、Na+による毛細血管内外方向の水の動きはバランスし、作用がありません。
低/高ナトリウム血症においても、(低ナトリウム血症においては、組織液のNa+濃度も低下し、高ナトリウム血症においては、組織液のNa+濃度も上昇するため)血管内外方向の水の動きには、異常は生じません。
タンパク質(特にアルブミン)(図中の黄色い玉)は血しょうに多く、組織液には少ない。
そのため、血しょうのタンパク(アルブミン)により、毛細血管外の水分が毛細血管内に引き込まれています(青い矢印)。
血しょうのアルブミンによる浸透圧を、膠質浸透圧とよびます。
低タンパク血症においては、アルブミンによる膠質浸透圧が低下し、毛細血管外の水分を毛細血管内に引き込む力が低下します。これにより、毛細血管外に水分が停滞してしまう病態が、浮腫です。
結局、(血球ではなく)血管内外の水分の動きに影響をおよぼす浸透圧は、血しょうタンパク(アルブミン)による膠質浸透圧です。
Challenge Quiz
毛細血管内外の水の動きに対して浸透圧を呈する物質は、毛細血管内外の移動は できる できない 。
塩分の方が、タンパク質より、浸透圧は 高い 低い 。
毛細血管内外の水の動きに対して浸透圧を呈する血漿中の物質は、主に Na+ タンパク質 である。
血漿のタンパク質が呈する浸透圧を、 血漿浸透圧 膠質浸透圧 とよぶ。
浮腫がある患者で考えられるのは、血漿中の タンパク Na+ 濃度の 増大 低下 である。
間質液(組織液)が毛細血管に入る力は、 血漿浸透圧 ろ過 膠質浸透圧 である。
皮膚 毛細血管壁 は、半透膜である。