「泌尿器系/腎臓/血漿浸透圧調節/ヘンレループによる対向流増幅系/ヘンレループによる対向流増幅系」の版間の差分

提供:一歩一歩
ナビゲーションに移動 検索に移動
編集の要約なし
編集の要約なし
 
11行目: 11行目:
{{TitleSmall|腎臓においては...}}
{{TitleSmall|腎臓においては...}}


1.腎小体は腎臓の皮質にある.
1.腎小体は腎臓の皮質にある。




2.ヘンレループは皮質からはじまり,髄質で折り返し,再び,皮質に戻る.折り返す前の皮質から髄質へ流れる部分は,下行脚とよばれる.折り返したあとの髄質から皮質へ流れる部分は,上行脚とよばれる.
2.ヘンレループは皮質からはじまり、髄質で折り返し、再び、皮質に戻る。折り返す前の皮質から髄質へ流れる部分は、下行脚とよばれる。折り返したあとの髄質から皮質へ流れる部分は、上行脚とよばれる。




3.皮質で尿細管は集まって集合管となり,髄質を貫いて腎盂となる
3.皮質で尿細管は集まって集合管となり、髄質を貫いて腎盂となる




23行目: 23行目:




4.ヘンレループにおいてカギとなる「モノの流れ」の一つはNa<sup>+</sup>である.ヘンレループの上行脚から下行脚へ向かってNa<sup>+</sup>が輸送されている.これにより,ヘンレループ折り返し点(髄質)へ向かってNa<sup>+</sup>濃度が高くなる.
4.ヘンレループにおいてカギとなる「モノの流れ」の一つはNa<sup>+</sup>である。ヘンレループの上行脚から下行脚へ向かってNa<sup>+</sup>が輸送されている。これにより、ヘンレループ折り返し点(髄質)へ向かってNa<sup>+</sup>濃度が高くなる。




29行目: 29行目:




5.これは,髄質へ向かって浸透圧が高くなることを意味する.ヘンレループ内だけではなく,腎実質(す なわち,集合管の外)も高浸透圧(血しょう浸透圧の約4倍)となる.
5.これは、髄質へ向かって浸透圧が高くなることを意味する。ヘンレループ内だけではなく、腎実質(すなわち,集合管の外)も高浸透圧(血しょう浸透圧の約4倍)となる。




37行目: 37行目:
{{TitleSmall|尿を濃縮するときは...}}
{{TitleSmall|尿を濃縮するときは...}}


集合管にも水チャンネルがあり,ADHの調節を受けています.集合管の水チャンネルを開きますと,集合管の外の浸透圧が血しょう浸透圧の約4倍と,高いので,この浸透圧により,水分が集合管内から外へ引かれる.集合管内部(すなわち,尿)の浸透圧も,高浸透圧となり得る.(上述の通り)
集合管にも水チャンネルがあり、ADHの調節を受けています。集合管の水チャンネルを開きますと、集合管の外の浸透圧が血しょう浸透圧の約4倍と、高いので、この浸透圧により、水分が集合管内から外へ引かれる。集合管内部(すなわち、尿)の浸透圧も、高浸透圧となり得る。(上述の通り)




50行目: 50行目:
//LEVEL:3  
//LEVEL:3  
//RAND  
//RAND  
ヘンレ・ループの機能によって腎臓は尿を {~希釈~=濃縮} できる.
ヘンレ・ループの機能によって腎臓は尿を {~希釈~=濃縮} できる。


//LEVEL:3  
//LEVEL:3  
//RAND  
//RAND  
折り返しがあり.反対方向へ向かう.1本の「モノの流れ」がある.折り返しよりあとの「流れ」から折り返しの前の「流れ」に対して「モノの流れ」がある.これにより.折り返し点では.「モノの流れ」が {=密~疎} になる.
折り返しがあり、反対方向へ向かう1本の「モノの流れ」がある。折り返しよりあとの「流れ」から折り返しの前の「流れ」に対して「モノの流れ」がある。これにより、折り返し点では「モノの流れ」が {=密~疎} になる。


//LEVEL:3  
//LEVEL:3  
//RAND  
//RAND  
折り返しがあり.反対方向へ向かう.1本の「モノの流れ」がある.折り返しより前の「流れ」から折り返しのあとの「流れ」に対して「モノの流れ」がある.これにより.折り返し点では.「モノの流れ」が {~密~=疎} になる.
折り返しがあり、反対方向へ向かう1本の「モノの流れ」がある。折り返しより前の「流れ」から折り返しのあとの「流れ」に対して「モノの流れ」がある。これにより、折り返し点では「モノの流れ」が {~密~=疎} になる。


//LEVEL:3  
//LEVEL:3  
//RAND  
//RAND  
腎小体は腎臓の {=皮質~髄質} にある.
腎小体は腎臓の {=皮質~髄質} にある。


//LEVEL:3  
//LEVEL:3  
//RAND  
//RAND  
ヘンレ・ループは皮質からはじまり.髄質で折り返し.再び.皮質に戻る.皮質から折り返し点までの部分は.{~上行脚~=下行脚} とよばれる.
ヘンレ・ループは皮質からはじまり髄質で折り返し、再び皮質に戻る。皮質から折り返し点までの部分は{~上行脚~=下行脚} とよばれる。


//LEVEL:3  
//LEVEL:3  
//RAND  
//RAND  
ヘンレ・ループの機能によって腎の間質は {~皮質~=髄質}ほど高張になっている.
ヘンレ・ループの機能によって腎の間質は {~皮質~=髄質}ほど高張になっている。


//LEVEL:3  
//LEVEL:3  
78行目: 78行目:
//LEVEL:3  
//LEVEL:3  
//RAND  
//RAND  
ヘンレ・ループ上行脚内における流れは皮質から髄質へ向っている. {~正~=誤}  
ヘンレ・ループ上行脚内における流れは皮質から髄質へ向っている。 {~正~=誤}  


//LEVEL:3  
//LEVEL:3  
//RAND  
//RAND  
腎髄質における濃度勾配は {=上行脚が平行して走る下行脚に~下行脚が平行して走る上行脚に} Na<sup>+</sup>を能動的に輸送していることによって生じる.
腎髄質における濃度勾配は {=上行脚が平行して走る下行脚に~下行脚が平行して走る上行脚に} Na<sup>+</sup>を能動的に輸送していることによって生じる。
</GIFT>
</GIFT>

2014年12月12日 (金) 16:41時点における最新版

ヘンレループにおける対向流増幅系により尿を濃縮できる.

対向流増幅系のしくみ

  1. 折り返しがあり,反対方向へ向かう,1本の「モノの流れ」がある.
  2. 折り返しよりあとの「流れ」から折り返しの前の「流れ」に対して「モノの流れ」がある.これにより,折り返し点では,「モノの流れ」が密になるシステムである.


腎臓においては...

1.腎小体は腎臓の皮質にある。


2.ヘンレループは皮質からはじまり、髄質で折り返し、再び、皮質に戻る。折り返す前の皮質から髄質へ流れる部分は、下行脚とよばれる。折り返したあとの髄質から皮質へ流れる部分は、上行脚とよばれる。


3.皮質で尿細管は集まって集合管となり、髄質を貫いて腎盂となる


00357.gif


4.ヘンレループにおいてカギとなる「モノの流れ」の一つはNa+である。ヘンレループの上行脚から下行脚へ向かってNa+が輸送されている。これにより、ヘンレループ折り返し点(髄質)へ向かってNa+濃度が高くなる。


00359.gif


5.これは、髄質へ向かって浸透圧が高くなることを意味する。ヘンレループ内だけではなく、腎実質(すなわち,集合管の外)も高浸透圧(血しょう浸透圧の約4倍)となる。


00363.gif


尿を濃縮するときは...

集合管にも水チャンネルがあり、ADHの調節を受けています。集合管の水チャンネルを開きますと、集合管の外の浸透圧が血しょう浸透圧の約4倍と、高いので、この浸透圧により、水分が集合管内から外へ引かれる。集合管内部(すなわち、尿)の浸透圧も、高浸透圧となり得る。(上述の通り)


00360.gif


Challenge Quiz

1.

ヘンレ・ループの機能によって腎臓は尿を  希釈 濃縮 できる。

2.

折り返しがあり、反対方向へ向かう1本の「モノの流れ」がある。折り返しよりあとの「流れ」から折り返しの前の「流れ」に対して「モノの流れ」がある。これにより、折り返し点では「モノの流れ」が  になる。

3.

折り返しがあり、反対方向へ向かう1本の「モノの流れ」がある。折り返しより前の「流れ」から折り返しのあとの「流れ」に対して「モノの流れ」がある。これにより、折り返し点では「モノの流れ」が  になる。

4.

腎小体は腎臓の  皮質 髄質 にある。

5.

ヘンレ・ループは皮質からはじまり髄質で折り返し、再び皮質に戻る。皮質から折り返し点までの部分は 上行脚 下行脚 とよばれる。

6.

ヘンレ・ループの機能によって腎の間質は  皮質 髄質 ほど高張になっている。

7.

ヘンレ・ループによって、腎髄質の浸透圧は血漿の数倍ほど高張になっている。 

8.

ヘンレ・ループ上行脚内における流れは皮質から髄質へ向っている。 

9.

腎髄質における濃度勾配は  上行脚が平行して走る下行脚に 下行脚が平行して走る上行脚に Na+を能動的に輸送していることによって生じる。