「内分泌系/第4章:下垂体前葉ホルモン、その1/女性ホルモン/女性ホルモンの作用/月経の異常」の版間の差分

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::チャレンジクイズ::
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月経周期に関して、高温相(0.4度、11日以上)がみとめられると、その月経周期は{=排卵性~非排卵性}であったと思われる。  
月経周期に関して、高温相(0.4度、11日以上)がみとめられると、その月経周期は{=排卵性~非排卵性}であったと思われる。  


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無月経に対してプロゲステロンを10日間投与したのちに出血がみとめられた場合、投与前に、卵胞の発育、子宮内膜の増殖はあったと{=思われる~思われない}。  
無月経に対してプロゲステロンを10日間投与したのちに出血がみとめられた場合、投与前に、卵胞の発育、子宮内膜の増殖はあったと{=思われる~思われない}。  


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無月経に対してエストロゲンとプロゲステロンを10日間ずつ投与しても出血がみとめられない場合、無月経は{~ホルモン性~=子宮性}と思われる。  
無月経に対してエストロゲンとプロゲステロンを10日間ずつ投与しても出血がみとめられない場合、無月経は{~ホルモン性~=子宮性}と思われる。  


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無月経に対してプロゲステロンを10日間投与したのちに出血がみとめられた場合、診断は{=第1度~第2度}無月経である。  
無月経に対してプロゲステロンを10日間投与したのちに出血がみとめられた場合、診断は{=第1度~第2度}無月経である。  


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無月経に対してプロゲステロンを10日間投与したのちに出血がみとめられず、エストロゲンとプロゲステロンとを10日間ずつ投与して出血がみとめられた場合、投与前、卵胞の発育、子宮内膜の増殖はあったと{~思われる~=思われない}。  
無月経に対してプロゲステロンを10日間投与したのちに出血がみとめられず、エストロゲンとプロゲステロンとを10日間ずつ投与して出血がみとめられた場合、投与前、卵胞の発育、子宮内膜の増殖はあったと{~思われる~=思われない}。  


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2014年11月18日 (火) 21:47時点における最新版

無月経

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症例検討1:25歳の女性。主訴は月経周期が不規則であることと不妊。持参した基礎体温表(別紙)をみると、高温相は7〜8日(正常は11日以上)である。初経は11歳。月経の持続は3〜6日。中等量。月経時随伴症状は軽度。身長155 cm、体重50 kg。乳房発育は良好。夫の精液所見は正常。高温相5日目で測定した黄体ホルモン(プロゲステロン)は4.5 ng/ml(正常は10 ng/ml以上)。ヒト絨毛ゴナドトロピンを投与、高温相は延長した。


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診断:黄体機能不全

月経周期が41日と長く、一応、2相性を示すものの高温相は短縮している。高温相が10日以内、あるいは、低温相の平均温度と高温相との平均温度との差が0.3℃以下の場合は、黄体機能不全を診断する。


症例検討2:28歳の女性。妊娠経験なし。主訴は無月経。初経以来、月経周期は整であったが、約1年前から不整となり、3カ月前から無月経となっている。身長166 cm、体重61 kg。全身所見に異常なし。基礎体温(下図)を記録しつつ、黄体ホルモン(プロゲステロン)を投与すると、投与している2週間、基礎体温が上昇し、投与終了2日後から出血した(出血).出血終了後、抗エストロゲン剤を5日間投与すると、1回目の出血初日から22日目に2回目の出血があった(出血)。しかし、出血の前に基礎体温は上昇しなかった。2回目の出血後、ふたたび抗エストロゲン剤を5日間投与すると、投与終了1週間後から基礎体温が10日間上昇し、低下後出血した。


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診断:第1度無月経


黄体ホルモン(プロゲステロン)の投与により基礎体温の上昇と出血があったことから、卵胞の発育、卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌、子宮内膜の増殖などに大きな異常はなかったと思われる。このような無月経を第1度無月経という。第1度無月経では、抗エストロゲン剤(クロミフェン)により視床下部を刺激する治療を試みる。視床下部が抗エストロゲン剤によりエストロゲン濃度が低下したと'勘違い'し、負のフィードバックにより性腺刺激ホルモン放出ホルモンの分泌を増大させること狙うためである。この症例では、この治療により基礎体温が上昇し、10日間上昇した後出血したことから排卵が誘発されたと思われる。抗エストロゲン剤により排卵が誘発される第1度無月経の1次元的病変は視床下部である。


症例検討3:22歳の女性。主訴は最近1年間の無月経。身体的所見は特記すべきことなし。黄体ホルモン(プロゲステロン)を2週間投与したのちも出血はみとめられなかった。エストロゲン・プロゲステロン試験(エストロゲン剤10日間服用後、エストロゲン・プロゲステロン合剤10日間服用)により出血をみとめた。


診断:第2度無月経


黄体ホルモン(プロゲステロン)の投与により出血がなかったことから、卵胞の発育、卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌、子宮内膜の増殖なども異常があったと思われる。エストロゲン・プロゲステロン試験は卵巣からのホルモン分泌とは無関係に、子宮が正常であるなら内膜の増殖、分泌、崩壊を引き起こす。エストロゲン・プロゲステロン試験で出血があれば、無月経の原因はホルモン系(視床下部、下垂体、卵巣)のいずれかである。エストロゲン・プロゲステロン(カウフマン)試験で出血がなければ、無月経の原因は子宮である。


思春期早発症


男児の場合

9歳以前に睾丸、陰茎の発育が顕著になったもの

10歳以前に陰毛の発生をみたもの

11歳以前に腋毛、ひげなど他の二次性徴のあらわれたもの


女児の場合7歳以前に乳房の発育をみたもの

8歳以前に陰毛の発生または小陰唇色素沈着、腋毛の発生をみたもの

9歳以前に月経の発来をみたもの


*真性思春期早発症 Gonadotropine分泌亢進によるため、性腺発達(+)、2次性徴(+)と揃い、生殖能力がある。

*仮性思春期早発症

性(腺)ホルモン分泌亢進によるため、負のFBによりゴナドトロピン分泌が低下し、2次性徴は早期に出現するものの、性腺の発達はなく、生殖能力はない。


Challenge Quiz

1.

月経周期に関して、高温相(0.4度、11日以上)がみとめられると、その月経周期は 排卵性 非排卵性 であったと思われる。

2.

無月経に対してプロゲステロンを10日間投与したのちに出血がみとめられた場合、投与前に、卵胞の発育、子宮内膜の増殖はあったと 思われる 思われない

3.

無月経に対してエストロゲンとプロゲステロンを10日間ずつ投与しても出血がみとめられない場合、無月経は ホルモン性 子宮性 と思われる。

4.

無月経に対してプロゲステロンを10日間投与したのちに出血がみとめられた場合、診断は 第1度 第2度 無月経である。

5.

無月経に対してプロゲステロンを10日間投与したのちに出血がみとめられず、エストロゲンとプロゲステロンとを10日間ずつ投与して出血がみとめられた場合、投与前、卵胞の発育、子宮内膜の増殖はあったと 思われる 思われない

6.

無月経に対してプロゲステロンを10日間投与したのちに出血がみとめられず、エストロゲンとプロゲステロンとを10日間ずつ投与して出血がみとめられた場合、診断は 第1度 第2度 無月経である。