「血液・骨髄・リンパ系/血小板・血液凝固系/病態生理/血小板機能の亢進(血栓性疾患)/血栓性血小板減少性紫斑病」の版間の差分

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[[Category:血液・骨髄・リンパ系|ケツエキ・コツズイ・リンパケイ]]
{{Point|微小血管内皮細胞の障害により,血小板が凝集し,血小板減少による出血傾向と血栓による循環障害とを呈する. }}
{{Point|血小板に対する自己抗体による血小板数の低下}}




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| 皮下出血(紫斑),歯肉出血,鼻出血,性器出血  
| 血小板減少性紫斑,溶血性貧血,精神神経症状,発熱,腎障害  
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血小板に対する自己抗体のために,血小板が破壊されて減少します.これにより,「検査による出血時間」は延長します.血小板数減少による出血傾向は表皮,粘膜など表層に多く,特発性血小板減少性紫斑病 idiopathic (immunological) thrombocytopenic purpura (ITP)でも紫斑(青あざ)を呈します.凝固因子に異常はないので,PT時間(外因系),APTT時間(内因系)は正常範囲内です.
血管内皮は血小板の凝集を抑制するプロスタサイクリン(PGI2)を生成しています(血小板/凝集のステップ参照).血栓性血小板減少性紫斑病 thrombotic thrombocytopenic purpura (TTP)では,微小血管内皮障害により,プロスタサイクリン(PGI2)が減少し,血小板が凝集して消費されるために減少します.これにより,「検査による出血時間」は延長します.血小板数減少による出血傾向は表皮,粘膜など表層に多く,血栓性血小板減少性紫斑病 thrombotic thrombocytopenic purpura (TTP)でも紫斑(青あざ)を呈します.また,血栓による循環障害により精神神経症状,腎障害などを呈します.凝固因子に異常はないので,PT時間(外因系),APTT時間(内因系)は正常範囲内です.
 




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//LEVEL:3  
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//RAND  
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特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic (immunological) thrombocytopenic purpura.~ITP) では.~{~血小板の異常凝集による血栓が生じ、血小板が減少する.=自己抗体により血小板が減少する.~血小板の接着因子が欠損する.~血管のコラーゲン異常のために血小板粘着能が低下する.~(欠乏・消費などで)第II因子の機能が低下する.~(欠乏・消費などで)第VII因子の機能が低下する.~(欠乏・消費などで)第VIII因子の機能が低下する.~(欠乏・消費などで)第IX因子の機能が低下する.~(欠乏・消費などで)第X因子の機能が低下する.~凝固系の亢進による血栓が生じ、凝固系が減少する}。  
血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura.~TTP)では.~{=血小板の異常凝集による血栓が生じ、血小板が減少する.~自己抗体により血小板が減少する.~血小板の接着因子が欠損する.~血管のコラーゲン異常のために血小板粘着能が低下する.~(欠乏・消費などで)第II因子の機能が低下する.~(欠乏・消費などで)第VII因子の機能が低下する.~(欠乏・消費などで)第VIII因子の機能が低下する.~(欠乏・消費などで)第IX因子の機能が低下する.~(欠乏・消費などで)第X因子の機能が低下する.~凝固系の亢進による血栓が生じ、凝固系が減少する}。  
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特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic (immunological) thrombocytopenic purpura.~ITP)では.~血小板数は{~増える.=減る.~変わらない}.検査による出血時間は{=延長する.~短縮する.~正常である}.プロトロンビン(PT)時間は{~延長する.~短縮する.=正常である}.活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)は{~延長する.~短縮する.=正常である}.  
血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura.~TTP)では.~血小板数は{~増える.=減る.~変わらない}.検査による出血時間は{=延長する.~短縮する.~正常である}.プロトロンビン(PT)時間は{~延長する.~短縮する.=正常である}.活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)は{~延長する.~短縮する.=正常である}.  
</GIFT>
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2013年4月10日 (水) 11:32時点における版

POINT!


血小板数 検査による出血時間 PT時間 APTT時間 症状
± ± 血小板減少性紫斑,溶血性貧血,精神神経症状,発熱,腎障害


血管内皮は血小板の凝集を抑制するプロスタサイクリン(PGI2)を生成しています(血小板/凝集のステップ参照).血栓性血小板減少性紫斑病 thrombotic thrombocytopenic purpura (TTP)では,微小血管内皮障害により,プロスタサイクリン(PGI2)が減少し,血小板が凝集して消費されるために減少します.これにより,「検査による出血時間」は延長します.血小板数減少による出血傾向は表皮,粘膜など表層に多く,血栓性血小板減少性紫斑病 thrombotic thrombocytopenic purpura (TTP)でも紫斑(青あざ)を呈します.また,血栓による循環障害により精神神経症状,腎障害などを呈します.凝固因子に異常はないので,PT時間(外因系),APTT時間(内因系)は正常範囲内です.


Challenge Quiz

1.

血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura.~TTP)では.~ 血小板の異常凝集による血栓が生じ、血小板が減少する. 自己抗体により血小板が減少する. 血小板の接着因子が欠損する. 血管のコラーゲン異常のために血小板粘着能が低下する. (欠乏・消費などで)第II因子の機能が低下する. (欠乏・消費などで)第VII因子の機能が低下する. (欠乏・消費などで)第VIII因子の機能が低下する. (欠乏・消費などで)第IX因子の機能が低下する. (欠乏・消費などで)第X因子の機能が低下する. 凝固系の亢進による血栓が生じ、凝固系が減少する

血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura.~TTP)では.~血小板数は 増える.減る. 変わらない .検査による出血時間は 延長する. 短縮する. 正常である .プロトロンビン(PT)時間は 延長する. 短縮する.正常である .活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)は 延長する. 短縮する.正常である .