一歩一歩学ぶ生命科学

バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)作用のまとめ 
バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)が亢進する作用
・バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)の亢進前では、バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)のある量の生成、内分泌、血中濃度によ(り増加している水チャンネルを通って、水分が血漿へ入)る水分再吸収は塩分再吸収と同じ3列(図)であり、血漿浸透圧と尿浸透圧とは正常(等張)です。
・(動画の左上)最初に、バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)の生成、内分泌、血中濃度が亢進したとします。バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)の水チャンネル増加作用が増強し、水チャンネルは増加します。これにより尿細管からの水分再吸収は3列から4列に増加します。
・(動画の左下)塩分再吸収は変わらず、水分再吸収が増加し、薄い溶液(低張液)が血漿へ入ります。これにより血漿浸透圧が低下し(薄く、低張になり)ます。再吸収で(塩分3列、水分4列の)薄い溶液(低張液)が尿細管から出るため、残る液(尿)の浸透圧は上昇し(濃く、高張になり)ます。(水分が尿細管から出る)水分再吸収も増加するため、尿細管に残る水分(尿)量は減少します。つまり尿は濃く、少量になります。

バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)が低下する作用
・バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)の低下前では、バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)のある量の生成、内分泌、血中濃度によ(り増加している水チャンネルを通って、水分が血漿へ入)る水分再吸収は塩分再吸収と同じ3列(図)であり、血漿浸透圧と尿浸透圧とは正常(等張)です。
・(動画の右上)最初に、バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)の生成、内分泌、血中濃度が低下したとします。バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)の水チャンネル増加作用が減弱し、水チャンネルは減少します。これにより尿細管からの水分再吸収は3列から2列に減少します。
・(動画の右下)塩分再吸収は変わらず、水分再吸収が減少し、濃い溶液(高張液)が血漿へ入ります。これにより血漿浸透圧が上昇し(濃く、高張になり)ます。再吸収で(塩分3列、水分2列の)濃い溶液(高張液)が尿細管から出るため、残る液(尿)の浸透圧は低下し(薄く、低張になり)ます。(水分が尿細管から出る)水分再吸収も減少するため、尿細管に残る水分(尿)量は増加します。つまり尿は薄く、多量になります。

バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)調節のまとめ 
バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)の発汗に対する調節
・発汗する前、バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)のある量の生成、内分泌、血中濃度によ(り増加している水チャンネルを通って、水分が血漿へ入)る水分再吸収は塩分再吸収と同じ3列(図)であり、血漿浸透圧と尿浸透圧とは正常(等張)です。
・(動画の左上)発汗により水分が血漿から出るため、血漿浸透圧が上昇し(濃く、高張になり)ます。発汗での水分の動きと、バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)によ(り増加している水チャンネルを通って、水分が血漿へ入)る水分再吸収での動きとは逆の方向です。
・(動画の左中)発汗での水分の(血漿から出る)動きとバソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)によ(り増加する水チャンネルを通って、水分が血漿へ入)る水分再吸収での動きとは逆の方向なので、負のフィードバックはバソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)の生成、内分泌、血中濃度を亢進させます。バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)の水チャンネル増加作用が増強し、水チャンネルは増加します。水チャンネルが増加したので、尿細管からの水分再吸収は3列から4列(図)に増加します。
・(動画の左下)塩分再吸収は変わらず、水分再吸収が増加し、薄い溶液(低張液)が血漿へ入ります。発汗により上昇した(濃く、高張になった)血漿浸透圧は(発汗する前の浸透圧、すなわち等張へ向けて)低下します。要するに、最初の変化(血漿浸透圧の上昇)は小さくなります(赤い上向きの白抜き矢印が消えます)。再吸収で(塩分3列、水分4列の)薄い溶液(低張液)が尿細管から出るため、残る液(尿)の浸透圧は上昇し(濃く、高張になり)ます。(尿細管から出る)水分再吸収も増加するため、尿細管に残る水分(尿)量は減少します。つまり尿は濃く、少量になります。

バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)の飲水に対する調節
・飲水する前、バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)のある量の生成、内分泌、血中濃度によ(り増加している水チャンネルを通って、水分が血漿へ入)る水分再吸収は塩分再吸収と同じ3列(図)であり、血漿浸透圧と尿浸透圧とは正常(等張)です。
・(動画の右上)飲水により水分が血漿へ入るため、血漿浸透圧が低下し(薄く、低張になり)ます。飲水での水分の動きと、バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)によ(り増加している水チャンネルを通って、水分が血漿へ入)る水分再吸収での動きとは同じ方向です。
・(動画の右中)飲水での水分の(血漿へ入る)動きとバソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)によ(り増加する水チャンネルを通って、水分が血漿へ入)る水分再吸収での動きとは同じ方向なので、負のフィードバックはバソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)の生成、内分泌、血中濃度を低下させます。バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)の水チャンネル増加作用が減弱し、水チャンネルは減少します。水チャンネルが減少したので、尿細管からの水分再吸収は3列から2列(図)に減少します。
・(動画の右下)塩分再吸収は変わらず、水分再吸収が減少し、濃い溶液(高張液)が血漿へ入ります。飲水により低下した(薄く、低張になった)血漿浸透圧は(飲水する前の浸透圧、すなわち等張へ向けて)上昇します。要するに、最初の変化(血漿浸透圧の低下)は小さくなります(青い下向きの白抜き矢印が消えます)。再吸収で(塩分3列、水分2列の)濃い溶液(高張液)が尿細管から出るため、残る液(尿)の浸透圧は低下し(薄く、低張になり)ます。(尿細管から出る)水分再吸収も減少するため、尿細管に残る水分(尿)量は増加します。つまり尿は薄く、多量になります。