一歩一歩学ぶ生命科学

前庭器(球形のう、卵形のう)の有毛細胞には平衡砂(耳石)がある。平衡砂(耳石)の主成分は炭酸カルシウムであり、比重2.8と重い。そのため、速度がなくても有毛細胞を重力の方向へ倒すことができる。これにより、前庭器は重力の受容器として作用している。


前庭器、三半規管にある有毛細胞からの求心性活動は前庭神経、内耳神経を経由して大脳皮質へ伝えられる。前庭神経線維を受ける前庭神経核は、眼球運動の核や嘔吐中枢と密接に連絡している。回転にともなう眼振や嘔気はこのために生ずる。


Challenge Quiz

1.

前庭神経線維を受ける前庭神経核は、嘔吐中枢と密接に関係している。