一歩一歩学ぶ生命科学

神経節細胞の軸索は網膜において視細胞より前方にある。軸索は乳頭部に集まり、壁を貫くため、乳頭部に視細胞はない。すなわち、視野が欠損している箇所、マリオットの盲点がある。
 
マリオットの盲点の見つけかた....片目をつぶる。反対側の目で壁の一点をみつめ、以後視線を動かさない。鉛筆を垂直に持ち、まっすぐ手を前へ伸す。視線を動かさないで手を外側へゆっくりと移動すると、腕が15°ぐらいに開いた所でスッと鉛筆の先が見えなくなる。ここを中心に手を上下、左右、どの方向へずらしてもふたたび見えるようになる。その盲点からの光は乳頭部にとどいているわけである。

両眼視機能: 眼球が二つあり、下記の機能がある。

1.同時視:両眼に受ける映像を同時にそれぞれ感覚出来る。出来ないと片眼の抑制が起こる(片眼の像を意識しなくなる)

2.両眼単一視:同時に同一物を注視出来る。つまり融像させることができる。

3.空間視(立体視):両眼の中心固視と網膜の対応が正常に行うことで得られる対象の立体感、距離感で非常に高次な機能。

両目は共同してはたらくため、一方の内転と他方の外転のおこる共同偏視や、両目の対称的内転である輻輳などもみとめられる。


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