甲状腺は、咽頭の下の気管の外側に付着している、約20gの内分泌腺である。甲状腺から生成、内分泌されるホルモンは、次の3種類がある。
(1) サイロキシン (T4)
(2) トリヨードサイロニン (T3)
(3) カルシトニン
一般に、「甲状腺ホルモン」とは、サイロキシンとトリヨードサイロニンを意味し、カルシトニンは甲状腺から分泌されるが、「甲状腺ホルモン」とはよばれない。
甲状腺ホルモン(T3, T4)の生成、内分泌は、下垂体前葉から生成、内分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)に依存しています。しかし、甲状腺刺激ホルモン(TSH)は、カルシトニンの生成、内分泌にはあまり作用をおよぼしません。カルシトニンの生成、内分泌は、血中のカルシウム濃度、すなわち、カルシトニンのホルモン作用により調節されています。甲状腺ホルモン(T3, T4)は「濃度重視型調節」、カルシトニンは「作用重視型調節」を受けています。