一歩一歩学ぶ生命科学
POINT!

発汗について考えてみましょう。発汗は、体温低下を促進します。体温調節の負のフィードバックにおいては、発汗が「原因」であり、体温低下が「結果」となります。そのため、夏に高体温となり、体温がセットポイントより高い場合、高体温=体温低下という「結果」が少ないと判断されます。

負のフィードバックとは、「結果」が多いときには、「結果」を促進する「原因」を少なくし、逆に、「結果」が少ないときは、「結果」を促進する「原因」を多くすることで、「結果」をちょうどいい(セットポイント)レベルに安定させるためのシステムです。

夏の高温では、体温低下という「結果」が少ないため、発汗、すなわち「結果」をもたらす「原因」は増大します。夏の高温などは体温低下を抑制するノイズであり、これに対して、発汗による体温低下の促進作用を多くする調節により、体温のホメオスターシスを保つことができて生理的です。 上り坂でエンジンの回転を増大させるのに似ています。

Challenge Quiz

1. 発汗を調節する負のフィードバックにおいて、 発汗を「原因」とするならば、「結果」は体温低下である。(真夏日などにおける)高温暴露により、発汗を調節する負のフィードバックシステムが「ちょうどいい」とする(セットポイント)温度は、 上昇する 変わらない 低下する 。そのため、このシステムは、高温暴露による高体温を「結果」が 多い ちょうどいい 少ない と判断し、「原因」である発汗 を増大(亢進)させる に影響しない を減少(低下)させる
2. 発汗を調節する負のフィードバックにおいて、 発汗を「原因」とするならば、「結果」は体温低下である。(真冬日などにおける)低温暴露により、発汗を調節する負のフィードバックシステムが「ちょうどいい」とする(セットポイント)温度は、 上昇する 変わらない 低下する 。そのため、このシステムは、低温暴露による低体温を「結果」が 多い ちょうどいい 少ない と判断し、「原因」である発汗 を増大(亢進)させる に影響しない を減少(低下)させる
3. 真夏の高温により、発汗は  増大する 変化しない 減少する
4. 発汗を調節する負のフィードバックにおいて、真夏の高温は 原因 結果 ノイズ である。