バソプレッシン(抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone, ADH)の生成、内分泌、血中濃度が亢進すると、尿細管の水チャンネルは増加する。これにより血漿浸透圧は低下し、尿量は減少し、尿浸透圧は上昇する。 |
バソプレッシン(抗利尿ホルモン ADH)の亢進前(ベースライン)では、(バソプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加している水チャンネルを通じて、水分が血漿へ入る)水分再吸収は塩分再吸収と同じ3列(イラスト)であり、血漿浸透圧と尿浸透圧とは等張です。
図の①:最初に、バソプレッシン(抗利尿ホルモン ADH)の生成、内分泌、血中濃度が亢進したとします。
図の②:バソプレッシン(抗利尿ホルモン ADH)の水チャンネル増加作用が増強し、水チャンネルは増加します。
これにより尿細管からの水分再吸収は3列から4列に増加します。
図の③:塩分再吸収は変わらず、水分再吸収が増加し、薄い溶液(低張液)が血漿へ入ります。これにより血漿浸透圧が低下し(薄く、低張になり)ます。
再吸収で(塩分3列、水分4列の)薄い溶液(低張液)が尿細管から出るため、残る液(尿)の浸透圧は上昇し(濃く、高張になり)ます。(尿細管から出る)水分再吸収も増加するため、尿細管に残る水分(尿量)は減少します。つまり尿は濃く、少量になります。