「電解質と体液/肺、腎による酸性物質の排出と血漿緩衝系のはたらき/重炭酸緩衝系の作用」の版間の差分

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筋肉から急激に乳酸が放出された場合を例に、ふたつの作用を考えてみよう!       
筋肉から急激に乳酸が放出された場合を例に、ふたつの作用を考えてみよう!       
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激しい運動により筋肉細胞から乳酸(H<sup>+</sup>)が急激に血中へ放出された(左図)とします。これは、血漿のH<sup>+</sup>濃度を増大します(pHを低下させる)。血中乳酸濃度は、激しい運動により1&rarr;5 mEq/Lなどと上昇し得ます。これは、pHを約0.4低下させ得ます。pHが7.4から7.0へ低下することは、致死的です。酸(H<sup>+</sup>)の排泄は、腎臓の仕事ですが、時間がかかってしまい、その間、pHは低下したままです。                               
激しい運動により筋肉細胞から乳酸(H<sup>+</sup>)が急激に血中へ放出された(左図:筋細胞内の酸(H<sup>+</sup>)<font color="#ff0000">↑</font>。血中への移動の矢印が太くなる)とします。これは、血漿のH<sup>+</sup>濃度を増大します(pHを低下させる)。血中乳酸濃度は、激しい運動により1&rarr;5 mEq/Lなどと上昇し得ます。これは、pHを約0.4低下させ得ます。pHが7.4から7.0へ低下することは、致死的です。酸(H<sup>+</sup>)の排泄は、腎臓の仕事ですが、時間がかかってしまい、その間、pHは低下したままです。                               
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2016年6月13日 (月) 21:58時点における版

POINT!

筋肉から急激に乳酸が放出された場合を例に、ふたつの作用を考えてみよう!

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激しい運動により筋肉細胞から乳酸(H+)が急激に血中へ放出された(左図:筋細胞内の酸(H+。血中への移動の矢印が太くなる)とします。これは、血漿のH+濃度を増大します(pHを低下させる)。血中乳酸濃度は、激しい運動により1→5 mEq/Lなどと上昇し得ます。これは、pHを約0.4低下させ得ます。pHが7.4から7.0へ低下することは、致死的です。酸(H+)の排泄は、腎臓の仕事ですが、時間がかかってしまい、その間、pHは低下したままです。

BB-hypermetabolism.jpg

しかし重炭酸緩衝系は、H+が増大すると、 H+ → CO2 の方向に化学反応が進行します(左図)。これは、放出されたH+を迅速にCO2に変換します。

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重炭酸緩衝系の作用により、pHの低下を軽減させることができます。

水素イオン濃度(pH)の迅速な調節作用だ!

また、これは、腎臓の負荷(H+の排出)の一部を、肺に分担させたことにもなります。

負荷分担作用だ!

Challenge Quiz

1.

重炭酸緩衝系によるpH調節は、腎臓によるpH調節より  速い 遅い

2.

重炭酸緩衝系により、腎、肺は、負荷を分担できる。 

3.

運動により、筋から乳酸が血中に放出された。血漿緩衝系がなければ、乳酸が遊離するH+は、pHを大きく  上昇 低下 させてしまう。しかし、血漿緩衝系の一部である重炭酸緩衝系はH+をCO2に変換することで、pHの変化を  大きく 小さく する。

4.

激しい運動中の乳酸の大量生成により、動脈血に最初に起こる変化は、  H+ CO2 濃度の  増大 減少 である。