「電解質と体液/肺、腎による酸性物質の排出と血漿緩衝系のはたらき/血漿緩衝系のはたらき」の版間の差分

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(ページの作成: デンカイシツトタイエキ 代謝産物は下表のように生成されて血中に出てきます。 <table border="1" cellspacing="0" c...)
 
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[[Category:電解質と体液|デンカイシツトタイエキ]]
{{Point|細胞活動の結果発生し、血漿に放出される酸性物質により、pHがあまり低下しないように緩衝している系が、血漿緩衝系である。}}
代謝産物は下表のように生成されて血中に出てきます。
[[メディア:PlasmaBufferBasic-Jpn.mp4|動画と音声での説明]]<br>
 
[[ファイル:04392.jpg|left|500px]]              
<table border="1" cellspacing="0" cellpadding="2"> <tr><th colspan="3">生成される代謝産物</th></tr> <tr><th rowspan="2">代謝される基質</th><th colspan="2">代謝</th></tr> <tr><th>好気的代謝</th><th>嫌気的代謝</th></tr> <tr><th>糖質</th> <td>CO<sub>2</sub></td> <td>乳酸</td> </tr> <tr><th>脂質</th> <td>CO<sub>2</sub></td> <td>ケトン体</td> </tr> <tr><th>タンパク質</th> <td>リン酸、硫酸、アンモニア</td> <td>&nbsp;</td> </tr> </table>
安静時にも、血漿中には、約1 mEq/Lの乳酸があります。これは、水溶液にあると、pHを約3.9にし得る濃度です。他の代謝産物であるリン酸、乳酸、ケトン体などもあります。血漿中には、これらの酸性物質が同濃度で存在しますが、pHは7.4です。このように「アルカリ」であることが血漿緩衝系の主な作用です。
 
 
[[ファイル:04374.jpg|alt=04374.jpg|left|400px]]
 
図中の「酸(H<sup>+</sup>)」は、H<sup>+</sup>自体と(乳酸、ケトン体、リン酸、硫酸などの)酸性物質の全体を表します。


図のHCO<sub>3</sub><sup>-</sup>は、重炭酸イオンであり、血漿緩衝系の代表として登場しています。




血漿緩衝系には、(1)重炭酸緩衝系 (2)リン酸緩衝系 (3)ヘモグロビン緩衝系 (4)タンパク質緩衝系<br>
の4つが知られています。
<br style="clear:both;" />
{{QuizTitle}}
{{QuizTitle}}
<GIFT>
<GIFT>
::チャレンジクイズ::
//LEVEL:3  
//LEVEL:3  
//RAND  
//RAND  
CO<sub>2</sub>は、エネルギー代謝の {~代謝基質.=代謝産物}である。  
血漿緩衝系の主な作用は{~酸~=アルカリ~造血~膠質浸透圧~酵素運搬}である。  
//LEVEL:2
 
//LEVEL:4
//RAND  
//RAND  
リン酸は、タンパク質のエネルギー代謝における {~代謝基質.=代謝産物}である。
血漿緩衝系の作用により、H<sup>+</sup>が血漿に放出されたときのpHの低下は {~大きく~=小さく}なる。
//LEVEL:2
 
//LEVEL:4
//RAND  
//RAND  
硫酸は、エネルギー代謝の {~代謝基質.=代謝産物}である。
血漿緩衝系の作用により、H<sup>+</sup>が血漿から喪失したときのpHの増大は {~大きく~=小さく}なる。
 
//LEVEL:4  
//LEVEL:4  
//RAND  
//RAND  
尿は、多くの場合、{=酸性.~アルカリ性}である。
H<sup>+</sup>が血漿に放出された際、H<sup>+</sup>濃度上昇を軽減させるのは、腎臓のみの作用である。{~正~=}  
</GIFT>
</GIFT>

2024年3月26日 (火) 11:18時点における最新版

POINT!

動画と音声での説明

04392.jpg

安静時にも、血漿中には、約1 mEq/Lの乳酸があります。これは、水溶液にあると、pHを約3.9にし得る濃度です。他の代謝産物であるリン酸、乳酸、ケトン体などもあります。血漿中には、これらの酸性物質が同濃度で存在しますが、pHは7.4です。このように「アルカリ」であることが血漿緩衝系の主な作用です。

図のHCO3-は、重炭酸イオンであり、血漿緩衝系の代表として登場しています。


血漿緩衝系には、(1)重炭酸緩衝系 (2)リン酸緩衝系 (3)ヘモグロビン緩衝系 (4)タンパク質緩衝系
の4つが知られています。

Challenge Quiz

1.

血漿緩衝系の主な作用は アルカリ 造血 膠質浸透圧 酵素運搬 である。

2.

血漿緩衝系の作用により、H+が血漿に放出されたときのpHの低下は  大きく 小さく なる。

3.

血漿緩衝系の作用により、H+が血漿から喪失したときのpHの増大は  大きく 小さく なる。

4.

H+が血漿に放出された際、H+濃度上昇を軽減させるのは、腎臓のみの作用である。