「電解質と体液/物質の移動/拡散」の版間の差分

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{{Point|拡散とは、高濃度部位から低濃度部位へ溶質(粒子)が受動的に移動し、濃度差を小さくする受動的な(ATPを使わない)移動である。}}
[[メディア:Diffusion.mp4|動画と音声での説明]]
[[ファイル:00551.jpg|left|350px]]
[[ファイル:diffusion_ja.jpg|none|600px]]  
カップの中の水にインクを一滴たらしました。左図の真ん中にある黄色い点の集まりが、インクの一滴としましょう。水の中に、インクに関して、高濃度の部位と低濃度の部位とができてしまったのです。すると、
高濃度領域にある(溶質、分子、原子、イオンなど)粒子は低濃度領域に移動します。<br>
 
高濃度領域から粒子が出ていきますので、濃度は低下します。低濃度領域へ粒子が入ってきますので、濃度は上昇します。すなわち、濃度差が減少します。<br>
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このような移動は拡散と呼ばれています。<br>
 
拡散は、生体内では肺などにおいてみとめられます。肺胞内は酸素が多いですが、毛細血管の肺動脈側では逆に少ないです。そのため、酸素は拡散により、肺胞内から毛細血管内へ受動的に移動します。二酸化炭素は逆方向(毛細血管&rarr;肺胞)の拡散により、肺胞内へ排出されます。
[[ファイル:00555.jpg|left|350px]]
徐々にインクの粒子は広がります。すなわち、溶質(水溶液に溶けているもの、粒子)が、高濃度の部位(真ん中付近)から低濃度の部位(周辺)へ移動します。この動きにより、インクはやがてカップの水全体に広がり、均一になります。このとき、溶媒(水)は基本、移動しません。このような溶質(粒子)の高濃度部位から低濃度部位への動きを「拡散」といいます。拡散により、濃度差が小さくなるわけです。
 
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[[ファイル:00557.jpg|left|350px]]
次に、溶質(粒子)が高濃度の部位を取り囲む膜があったとしましょう。
 
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[[ファイル:00559.jpg|left|350px]]
この膜が、その溶質(粒子)の動きを阻止しないのであれば、膜がない場合と同様に拡散が生じ、濃度差はなくなります。
 
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拡散は、生体内では肺においてみとめられます。肺胞内は酸素が多いですが、毛細血管の肺動脈側では逆に少ないです。そのため、酸素は拡散により、肺胞内から毛細血管内へ受動的に移動します。二酸化炭素は逆方向(毛細血管&rarr;肺胞)の拡散により、肺胞内へ排出されます。生体内における拡散はATPなどの高エネルギー物質を使わない、受動的な過程です。
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{{QuizTitle}}
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<GIFT>
<GIFT>
//LEVEL:3
//LEVEL:2
//RAND
(溶質、分子、原子、イオンなど)粒子は {=高濃度領域から低濃度領域へ~低濃度領域から高濃度領域へ}拡散する 。
インク1滴を水に垂らした。インクは、{~ろ過~=拡散~能動輸送~浸透}により、水全体に広がる。


//LEVEL:2
//LEVEL:1
//RAND
(溶質、分子、原子、イオンなど)粒子は {=高濃度領域から低濃度領域へ~低濃度領域から高濃度領域へ}拡散する 。
肺胞における酸素、二酸化炭素の移動(ガス交換)は、{~ろ過~=拡散~能動輸送~浸透}による。
[[画像:diffusion_ja.jpg|300px]]


//LEVEL:2  
//LEVEL:2  
//RAND  
//RAND  
拡散は、{~高エネルギー物質、ATPを使った能動的な~=高エネルギー物質、ATPを使わない受動的な}過程である。
肺胞でのガス交換は {=拡散~浸透~ろ過~能動輸送}により行われている。


//LEVEL:3
//LEVEL:1
//RAND  
//RAND  
拡散により、{=溶質(粒子)~溶媒}が溶液の {~低濃度の部位から高濃度の部位へ~=高濃度の部位から低濃度の部位へ}移動する。
肺胞でのガス交換は {=拡散~浸透~ろ過~能動輸送}により行われている。
[[画像:diffusion_ja.jpg|300px]]


//LEVEL:3
//LEVEL:2
//RAND
拡散では(溶質、分子、原子、イオンなど)粒子の濃度差が {=減少する~増加する}
ある溶質が、拡散により輸送された。これにより、輸送される前の部位の濃度と輸送された後の部位の濃度差は {~大きく~=小さく}なる。


//LEVEL:1
拡散では(溶質、分子、原子、イオンなど)粒子の濃度差が {=減少する~増加する}。
[[画像:diffusion_ja.jpg|300px]]
</GIFT>
</GIFT>

2024年3月11日 (月) 09:55時点における最新版

動画と音声での説明

Diffusion ja.jpg

高濃度領域にある(溶質、分子、原子、イオンなど)粒子は低濃度領域に移動します。
高濃度領域から粒子が出ていきますので、濃度は低下します。低濃度領域へ粒子が入ってきますので、濃度は上昇します。すなわち、濃度差が減少します。
このような移動は拡散と呼ばれています。
拡散は、生体内では肺などにおいてみとめられます。肺胞内は酸素が多いですが、毛細血管の肺動脈側では逆に少ないです。そのため、酸素は拡散により、肺胞内から毛細血管内へ受動的に移動します。二酸化炭素は逆方向(毛細血管→肺胞)の拡散により、肺胞内へ排出されます。

Challenge Quiz

1.

(溶質、分子、原子、イオンなど)粒子は 高濃度領域から低濃度領域へ 低濃度領域から高濃度領域へ 拡散する 。

2.

(溶質、分子、原子、イオンなど)粒子は 高濃度領域から低濃度領域へ 低濃度領域から高濃度領域へ 拡散する 。

/wiki/images/f/f7/Diffusion_ja.jpg
3.

肺胞でのガス交換は  拡散 浸透 ろ過 能動輸送 により行われている。

4.

肺胞でのガス交換は  拡散 浸透 ろ過 能動輸送 により行われている。

/wiki/images/f/f7/Diffusion_ja.jpg
5.

拡散では(溶質、分子、原子、イオンなど)粒子の濃度差が 減少する 増加する

6.

拡散では(溶質、分子、原子、イオンなど)粒子の濃度差が 減少する 増加する

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