「血液・骨髄・リンパ系/防御システム・白血球/はじめに」の版間の差分

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[[Category:血液・骨髄・リンパ系|ケツエキ・コツズイ・リンパケイ]]
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<<1>>「一歩一歩学ぶ生命科学(人体)/防御システム・白血球」では、人の体の防御システムを3つのレベルに分類します。  
<<1>>「一歩一歩学ぶ生命科学(人体)/防御システム・白血球」では、人の体の防御システムを3つのレベルに分類します。  


動画と音声での説明: [[メディア:01838.swf|Flash形式]](Win, Mac) / [[メディア:03267.m4v|MP4形式]](iPad)
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第1レベルは、体外の非自己に対する画一的な防御システムです。「画一的」とは、多くのものを同じように扱う、という意味です。たとえば、[[血液・骨髄・リンパ系/防御システム・白血球/イントロ/体外の非自己に対する画一的な反応|皮膚は、多くの細菌を同じようにはねかえします。]]
第1レベルは、体外の非自己に対する画一的な防御システムです。「画一的」とは、多くのものを同じように扱う、という意味です。たとえば、[[血液・骨髄・リンパ系/防御システム・白血球/イントロ/体外の非自己に対する画一的な反応|皮膚は、多くの細菌を同じようにはねかえします。]]


第2レベルは、体内の非自己に対する画一的な防御システムです。[[血液・骨髄・リンパ系/防御システム・白血球/イントロ/体内の非自己に対する画一的な防御システム|好中球などによる防御システムは、体内の細胞・物質が「自己」か「非自己」かの識別をし、どのような非自己であるかは特定せずに同じように攻撃します。]]
第2レベルは、体内の非自己に対する画一的な防御システムです。[[血液・骨髄・リンパ系/防御システム・白血球/イントロ/体内の非自己に対する画一的な防御システム|好中球などによる防御システムは、体内の細胞・物質が「自己」か「非自己」かの識別をし、どのような非自己であるかは特定せずに同じように攻撃します。]]


 
第3レベルは、体内の非自己に対する固有の防御システムです。「固有」とは、非自己によって対応が異なる、ということです。[[血液・骨髄・リンパ系/防御システム・白血球/イントロ/体内の非自己に対する固有の反応:免疫系|免疫系は非自己により、対応が異なります。]]
第3レベルは、体内の非自己に対する固有の防御システムです。「固有」とは、非自己によって対応が異なる、ということです。たとえば、警察は、コソ泥と大犯罪組織の黒幕とでは、かなり違った対応をしています。[[血液・骨髄・リンパ系/防御システム・白血球/イントロ/体内の非自己に対する固有の反応:免疫系|免疫系は非自己により、対応が異なります。]]
 
 


<<2>>異物のことを「非自己」と表現することがあります。  
<<2>>異物のことを「非自己」と表現することがあります。  


人の体(の防御系)にとって細菌が「異物である」との表現はわかりやすいのですが、「非自己」と表現されることもあります。これは、異物でない、自分自身の細胞を「自己」と表現する対語なのです。
人の体(の防御系)にとって細菌が「異物である」との表現はわかりやすいのですが、「非自己」と表現されることもあります。これは、異物でない、自分自身の細胞を「自己」と表現する対語なのです。


<<3>>「防御」と「攻撃」との、一般的には反対の意味の用語が、同じ現象をさして使われることがあります。  
<<3>>「防御」と「攻撃」との、一般的には反対の意味の用語が、同じ現象をさして使われることがあります。  


警察が犯罪組織を逮捕する時は、治安と国民とを防御しているのですけれど、逮捕は時に攻撃的です。 同様に、人の体(の防御系)も侵入した細菌を攻撃して体を防御しています。
警察が犯罪組織を逮捕する時は、治安と国民とを防御しているのですけれど、逮捕は時に攻撃的です。 同様に、人の体(の防御系)も侵入した細菌を攻撃して体を防御しています。

2013年7月29日 (月) 01:07時点における版

<<1>>「一歩一歩学ぶ生命科学(人体)/防御システム・白血球」では、人の体の防御システムを3つのレベルに分類します。

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第1レベルは、体外の非自己に対する画一的な防御システムです。「画一的」とは、多くのものを同じように扱う、という意味です。たとえば、皮膚は、多くの細菌を同じようにはねかえします。

第2レベルは、体内の非自己に対する画一的な防御システムです。好中球などによる防御システムは、体内の細胞・物質が「自己」か「非自己」かの識別をし、どのような非自己であるかは特定せずに同じように攻撃します。

第3レベルは、体内の非自己に対する固有の防御システムです。「固有」とは、非自己によって対応が異なる、ということです。免疫系は非自己により、対応が異なります。

<<2>>異物のことを「非自己」と表現することがあります。

人の体(の防御系)にとって細菌が「異物である」との表現はわかりやすいのですが、「非自己」と表現されることもあります。これは、異物でない、自分自身の細胞を「自己」と表現する対語なのです。

<<3>>「防御」と「攻撃」との、一般的には反対の意味の用語が、同じ現象をさして使われることがあります。

警察が犯罪組織を逮捕する時は、治安と国民とを防御しているのですけれど、逮捕は時に攻撃的です。 同様に、人の体(の防御系)も侵入した細菌を攻撃して体を防御しています。