内分泌系/泌尿器系/バソプレッシン、抗利尿ホルモン(ADH)/飲水に対する調節

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POINT!

動画と音声での説明

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飲水前の動画
飲水前(ベースライン)では恒常性が保たれていて、(バゾプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加する水チャンネルを通じての)水分再吸収の血漿浸透圧低下作用は適度な強さであり、血漿浸透圧と尿浸透圧は正常(等張)、尿量も正常であるとしましょう。

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飲水直後の動画
図の①:飲水により水分が血漿へ入るため、血漿浸透圧は低下し(低張になり)ます。

図の②:これは、(バゾプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加する水チャンネルを通じての)水分再吸収の血漿浸透圧低下作用と同じ方向です。そのため、飲水前(ベースライン)では、(バゾプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加する水チャンネルを通じての)水分再吸収の血漿浸透圧低下作用の強さは適度ですけれども、飲水して低下した(低張になった)血漿浸透圧を戻すには、その強さでは過剰です。負のフィードバックによる調節が必要です。

WaterDuringADHcontrol.jpg

飲水によりバゾプレッシン (ADH)が低下した直後の動画
図の③:(バゾプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加する水チャンネルを通じての)水分再吸収の血漿浸透圧低下作用が飲水前(ベースライン)の強さでは過剰(赤)なので、負のフィードバックがバゾプレッシン(抗利尿ホルモン ADHの生成・内分泌・血中濃度)を低下(青)させます。

図の④:バゾプレッシン(抗利尿ホルモン ADH)の水チャンネル増加作用が低下し、水チャンネルの数は減少します。これにより腎臓での水分の再吸収は減少します。

6-ADHcontrol-water2.jpg

飲水により再吸収が減少した後の血漿、尿の変化の動画
図の⑤:水分の再吸収が減少し、濃い溶液(高張液)が血漿に入ります。これにより血漿浸透圧は上昇します。飲水で低下していた(低張になっていた)血漿浸透圧は逆に飲水前の正常な(ベースラインの)浸透圧(等張)へ向けて上昇します。
再吸収で濃い溶液(高張液)が尿細管から出るため、残る液の浸透圧は低下し(低張になり)ます。水分再吸収も減少するため、尿細管に残る水分は増えます。つまり尿は薄く(低張)、多量になります。

Challenge Quiz

1.

飲水すると、負のフィードバックにより、バゾプレッシン(抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone, ADH)の生成、内分泌、血中濃度は、 亢進 低下 する。

2.

飲水すると、負のフィードバックにより、腎臓の水チャンネルの数は 少なくなる 多くなる

3.

飲水すると、負のフィードバックにより、腎臓で再吸収される水分の量は 多くなる 少なくなる

4.

飲水すると、負のフィードバックにより、尿量は 多くなる 少なくなる

5.

飲水すると、負のフィードバックにより、尿の浸透圧は 上昇する 低下する

6.

飲水すると、負のフィードバックにより、血漿浸透圧は(等張へ向けて) 高くなる 低くなる

7.

飲水すると、血漿浸透圧は 上昇 低下 する。これは、(バゾプレッシン、抗利尿ホルモン ADHによって増加する水チャンネルを通じての)水分再吸収の 血漿浸透圧上昇 血漿浸透圧低下 作用と 同じ 逆の 方向であり、再吸収の血漿浸透圧低下作用の強さが 過剰 不足 となる。負のフィードバックによりバゾプレッシン(抗利尿ホルモン anti-diuretic hormone, ADH)の生成、内分泌、血中濃度は 亢進 低下 する。これにより、腎臓の水チャンネル数は通常より 多く 少なく なり、水分の再吸収は 多く 少なく なる。これにより、尿は 濃く 薄く   多量 少量 になり、血漿浸透圧は等張 へ向けて から離れて   高く 低く なる。