概論/エネルギー代謝/主な病的代謝/ケトン体の蓄積(簡略版)

提供:一歩一歩
2018年2月16日 (金) 20:25時点におけるAdmin (トーク | 投稿記録)による版
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POINT!
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グルコース(ブドウ糖)(から生成したピルビン酸)は、クエン酸回路の基質である(=ATPを生成する)アセチル-CoAを生成するだけではなく、クエン酸回路の「ベルトコンベア」とも言える(=クエン酸回路を促進する)オキザロ酢酸をも生成します。脂肪酸がβ酸化を受けると、二者のうちアセチル-CoAだけが生成されます。


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最初の病態として細胞内のグルコース(ブドウ糖)が減少したとしましょう。 グルコース(ブドウ糖)からだけ生成するクエン酸回路の「ベルトコンベア」とも言える(=クエン酸回路を促進する)オキザロ酢酸は減少するので、クエン酸回路は低下し、クエン酸回路を経由したATPは生成されません。代わりのATPを生成するため、β酸化が亢進します。クエン酸回路の基質であるアセチル-CoAは、ブドウ糖(ピルビン酸)からは生成されませんが、脂肪酸からは生成されるので減少しません。しかしながら、(オキザロ酢酸がなく)クエン酸回路が低下しているので、別の代謝産物であるケトン体になります。

Challenge Quiz

1.

細胞内のブドウ糖が不足すると、  ブドウ糖 脂肪酸 の代謝が主たるエネルギー代謝となる。

2.

細胞内のブドウ糖が不足すると、 解糖系 クエン酸(クレブス、TCA)回路 β-酸化 が低下する。

3.

細胞内のブドウ糖が不足すると、 解糖系 クエン酸(クレブス、TCA)回路 β-酸化 が亢進する。

4.

細胞内の糖が不足したために脂肪酸の代謝が亢進すると、 乳酸 ケトン体 が蓄積する。